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彼女は帰星子女

彼女は帰星子女読了。

いや、面白かった。絹ってばツンデレじゃーん、と思いつつ読み進めていったら、ほとんどデレ描写なんてないし。や、でも、福山絹という少女の為人はそんなのではないのだなと。

屋根の上で物思いに耽るというのは、家族をテーマにした物語ではよくあるパターンですが、それ故に効果は抜群。そういえば家族計画も屋根上での会話は、互いの距離を縮める、重要な舞台として上手く利用されていました。

終盤、絹を探す望と、親友の大樹が交わす会話が物語の方向性を決定的に印象づけますね。地球人として見られたかった絹と、宇宙人として絹を見ていた望。二人の意識のずれは、望が絹自身を見つめることでようやく収束し、これで第一歩といった感じです。

世界の思惑も、周囲の感情も、そんなことはお構いなしに、望と絹、二人の心の距離がどのように縮まっていくのか、宇宙と地球として分かたれていた絶望的な距離感を埋めていくのか。恋模様を描くよりも、もう少し広範な意味での家族の交流を描いていくことに期待したい作品ですね。

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