ジューンブライド上等。

2013年4月18日

ジューンブライド上等。読了。

鉄平がKOOLになった!? と思わずにはいられない第4巻。やたらとハード&サスペンスで、これまでになかった異様な雰囲気で進んだ第4巻。一応、鉄平とゆかり嬢の物語は一区切りということで、全4巻、起承転結が見事に決まってるといえましょう。

各キャラの立ち位置も明確にされ──正直、槍ヶ岳の信念やらについては、後付くさくて、それすらもポーズではないかと邪推してしまいますが──全編これくらいマックス的に見せ場のオンパレードなのは大変よろしいです。まぁ、黒幕として出てきた小春やら彼やらの行動理念とかは、微妙に小物くさくてラスボスとしては少々役者不足だったように思いますが。

で、4巻通してみると、けが人はそれこそ多数出ているのに、人死には出てないんですよね。その辺が槍ヶ岳の、影ながらのフォローというのならば、彼女の言葉の真実性も増しますが、タイミング悪かったの一語に尽きるかと。いや、彼女の口上は格好いいのですが、こういったショウとして人間関係を脚色してみせるという現実のTV番組も全く好きではないので、相性の問題なんでしょうなぁ。

ともあれ、勢い任せに大変な告白をしてしまった鉄平と、万感の思いでその言葉を受け取ったゆかり嬢の、ひとまずのゴールは大団円。ホント表紙もカラー絵も素晴らしい。二人の未来に幸あれかし!!