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ラジオガール・ウィズ・ジャミング

ラジオガール・ウィズ・ジャミング読了。

良いお話でした。戦後、軍の統治下におかれた街を舞台に、海賊放送を続ける少女とオッサンと、彼らを追いかける軍部の将校、そしてその街にやってきたとある人物の三つどもえの物語。視点が飛び飛びで、結構重要な位置にいるキャラがそれなりにいるので、状況を把握しつつ読み進めるのに多少苦労しましたが、終盤の盛り上げ方はお見事。これまで主人公のレコリスが築いてきた街の人々との繋がりの確かさとか、彼女が街を大切に思う気持ちとか、様々な感情がない交ぜになったあのシーンこそが、この作品の全てといっても過言ではないかも。逆にいうとこのシーンのために、ページを割いてきたともいえるのかもですが。

また、オッサン連中が良い味出してて、彼らの殉じる信念とか理想とかも、立場は違えど、どの意見にも共感できるところもあったりと、一方的な正義ではなく、戦後復興中の統治者と被統治民の視点の違いとかもしっかりと描かれてる雰囲気。結構骨太ですね。

終わりはハッピーエンドといって差し支えのない大団円的な締め。その影で背負った罪や傷跡についても触れられて、J・O・L海賊放送の道行きの険しさも暗示させられますが、そんな不安も吹き飛べとばかりのエピローグ。あんな放送長年聞いてきたら誰だって愛さずにはいられないさ。街を愛し、街に愛されたレコリスの物語、新シリーズって銘打ってるから続くんだろうけど、これはこれで1巻で非常にきれいにまとまってるので、期待と不安半々ですね。まだまだ化けてくれると嬉しいですよ。

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