学校の階段〈5〉

2013年4月18日

学校の階段 5読了。

井筒と凪原さんの、誤解から始まった関係の解決と発展、そして、主人公・缶バッジこと神庭幸宏の背景にも、何やら大きなものが控えていそうな仄めかしがあったり。

階段レースも部内の問題が一段落し、活動も対外試合にまで発展。今回登場した山上桔梗院の面々との因縁は、長引きそうな感じがしますね。上手いこと対決の構図も作って今後の伏線にしてるようだし。

今回は、階段レースの描写よりも、キャラクターたちの関係とか、心情の描写に重きが置かれていた感じです。友だちとか、恋愛とか、この年代の少年少女らしい青い悩みですが、だからこそ立ち止まっていた場所から一歩踏み出すシーンとかは、純粋に美しく感じたりします。主に凪原さん周りのエピソードですが、三島との友だち関係だったり、愛との誤解とその解消だったり、良い感じのシーンが多くて満足満足。

階段レースで何もかも解決という展開がマンネリ化しつつあるシリーズだっただけに、こういう雰囲気の変更は私的には大歓迎。いろいろなキャラの発言を見ていると、なんだか今後はよりドラマすることに力が入ってきそうですが、もちろん本来の持ち味のレースシーンもしっかりと盛り上がるシーンとして、充実していって欲しいですね。