マテリアルゴースト 0

2013年4月18日

マテリアルゴースト 0読了。

雑誌掲載の短編3編+書き下ろしの短編3編の計6編を収録。帰宅部メンバーと蛍の出会いのエピソードが描かれているのが嬉しい短編集です。

雑誌掲載の短編については、執筆の時期が如実に感じられますね。正直、一番古いであろう「ピリオドに至る日」の感想としては、それこそ1巻を読んだときのものとほとんど同じ。蛍の性格がどうにも合わないのですよねえ。それ以降のエピソードについてはそんな違和感がなくなってるので、やはり第一印象の問題だったのだろうけれど。私としては3巻から大化けしてかなり楽しいシリーズになったので、結果オーライなのですが。

後半の書き下ろし短編については、作者が好き勝手にかけているのか非常に楽しい。鈴音との出会いはややシリアスに、先輩との出会いは、その仄かな感情の芽生えに暖かな感慨を抱いたり、深螺さんの恩返しはやりすぎなくらいに萌えさせられて(笑) 個人的には先輩イチオシなので、「(前略)第一話」と「夢見る少女じゃ、結構いられる」の彼女の活躍ぶりは、本編の冷遇気味さから一転、美味しくいただきました。や、こんかいは挿絵もツボを突きまくりで大変よろしい。

そんなこんなで残すところは最終巻のみ。本編はシリアス一直線だけど、こういうラブでコメな短編集は、マテゴを題材に、もう1回くらい出して欲しいなあ。