AKUMAで少女

2008年9月14日

stars ラノベ参入第1作 ノリはいつものわかつきひかる

何の前触れもなく心と体が入れ替わってしまった僚とゆり絵。憎からず思っている相手の体だけに興味津々なお年頃のふたり。違った体で見る世界は新鮮で、友人たちの見知らぬ一面まで発見してしまいさあ大変。無事に元の体に戻れるか? 僚の操は守られるのか?

っていうかのっけから大変えろえろな展開で、置いてけぼりな部分もありますが、わかつきひかるの過去の作品とか読んでいればフォーマットが一緒なのでなじみ深いというか。レーベル違うので直接的な描写こそないものの、女同士のあれやそれとか、読んでて恥ずかしくなるようなテキストもあったりして、一部では受けそうな感じだなあ。

ヒロインのゆり絵は病気というハンディの反動で、この上なく凶悪な性格になっていて、その本性の極悪非道さは何と言っていいものやら。僚に対しての気持ちは本物なのに、そこに至るまでの過程が間違いまくっているというか、僚じゃなくても引くわそれはな言動が多くて好感持てというのは難しい相談。ツンデレなテンプレ的な言動があったりするのは狙ってるのかなあ。コメディ部分は結構面白いんですが、所々出てくる黒い部分はちょっと苦手かも。

ストーリーは紆余曲折ありつつも、にぎやかな日常エンド、俺たちの戦いはこれからだ、みたいな雰囲気で、続けようと思えばいくらでも続けられるんだろうけど、TSものの定番的なイベントはあらかた出してくれた感じなので、シリーズ化よりは、また別のお話を、それこそHJ文庫で自由に書いてほしいかな。

hReview by ゆーいち , 2007/08/04

AKUMAで少女

AKUMAで少女 (HJ文庫 わ 3-1-1)
わかつきひかる 高階@聖人
ホビージャパン 2007-08-01