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ふたかた

stars だって、はじめての経験だもの。女の子にとって、初体験はドキドキなのよーっ

交通事故で死亡したはずの瑞希が登校してきた。しかし、その正体は瑞希の弟の高志。姉の幽霊に憑かれ、女装して登校してしまった高志の日常は、その日から一変。女装癖のヘンタイ扱いは学園中に知れ渡り、挙げ句の果てには学園内の美少女コンテスト・ミス瑠璃色への出場まで。何とか姉の心残りを解消し成仏してもらおうと、高志は努力を重ねるけれど……。

『AKUMAで少女』とはまた違った雰囲気の女装ものでしたね。まぁ、あちらは完全に女性化してしまうんで、偉い人によると別ジャンルだということになりそうですが。

一迅社文庫の規定で、あんまり過激な描写はできないみたいですが、書いてることは書いてるなあ。直接的な言葉を使わないだけで、ノリは一緒な感じ。ただ、だいぶ物語の展開を重視しているのか、単なる女装のコメディで終わらせることなく、瑞希の恋だったり、高志たちの父親との確執だったり、終盤は結構な山場がありましたね。父親との誤解とかは、落ち着くところに落ち着いた感じですが、こういう話もちゃんと書けるんだなあ。だいぶラノベでのお話の書き方もこなれてきた感じを受けます。

メインキャラとなる瑞希との身体の取り合いをすることになった高志はまさにご愁傷さまですが、わかつきひかるの作品に登場するヒロイン格の性格はやっぱりどこか歪んでいるような。強引すぎる姉のとばっちりを受けまくる高志はかわいそうだし、瑞希のおかげでふたりの関係を引っかき回された優亜は、良い迷惑でしたね。というか、瑞希が成仏してくれないと、優亜との関係の進展もなさそうな雰囲気。最後の挿絵とかは百合ちっくで良いんですけどねえ、そういう展開はなしですか?

所々生っぽい描写があるのはいつものことですが、お手軽に楽しむには良い一冊。サブキャラも結構良い味出してるし、まだまだ広げられそうな世界ですね。

hReview by ゆーいち , 2008/05/25

ふたかた
ふたかた (一迅社文庫 わ 1-1)
わかつき ひかる
一迅社 2008-05-20

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