ゼロの使い魔〈14〉水都市の聖女

2013年4月18日

stars わたくしは始祖と神の僕として、ここに“聖戦”を宣言します。

才人を元の世界に戻すことを引き替えに、ロマリアのために献身することを約束したルイズ。そして、ガリア王ジョゼフはヴィットーリオの読み通り、ロマリアへ兵を向ける。国境近くの街・アクイレイアで激突するロマリア・ガリア両軍。その切り札となるのは、虚無の使い手たるルイズと、虚無の使い魔たるミョズニトニルン。新たな聖戦がここから始まろうとしている。

これまでの停滞が嘘のように怒濤の展開を見せ始めましたね。前巻で望郷の念に駆られた才人と、その思いを理解し、自らの想いよりも才人のためと苦しい決断を下したルイズ。ほとんどすれ違いのまま進行した物語は、ヒロインのピンチにヒーローが駆けつける、という、お約束ながらもこの上なく燃える再会シーンで一気に盛り上がりましたね。やるときはやる男、才人の面目躍如、地球なめんなの台詞はマジ吹いた。人型兵器の欠点って、やはりその前面投影面積の大きさですよねー、みたいな。

てなわけで、ついにガリアとロマリアの戦端が開かれ、このまま怒濤の戦争に突入しそうな勢い。自らの意志で、ハルケギニアに留まることを選択した才人、なんだか一層才人への想いを深くしたルイズ。終盤のデレっぷりはもう見てられないですね。ラブラブしすぎです。そして、妄想まで覗かれて悲惨なことになるオチもお見事。

最後の最後に書かれた才人の手紙にしんみりさせられますが、この決意がきっと叶えられるよう、願いたいところ。というか、叶うと信じられますよね。

hReview by ゆーいち , 2008/05/28

ゼロの使い魔14

ゼロの使い魔14 (MF文庫 J や)
兎塚エイジ
メディアファクトリー 2008-05-21