コードギアス 反逆のルルーシュR2 TURN25『Re;』

ルルーシュ対ナナリー、そしてスザク対カレン。世界の明日を賭けた最後の戦いが始まる、って今回で最終回なんですが果たして……。

って、展開はええ!! ルルーシュに反抗するナナリーが違和感あるというか、実は何気に腹黒い言葉でルルーシュを斬ってるけど、今回のルルーシュは揺れません。妹といえど容赦なくギアスギアスギアス。自らの覇道のために、ここは心を殺し、ナナリーからダモクレスの鍵を奪取。その事実に驚愕するナナリー、ルルーシュがそこまでするとは思っていなかったようで、「悪魔」の罵倒が見てる方まで痛くなります。

一方のスザクとカレンの雌雄を決する戦い。組織に入ることしかできなかったスザクと、組織に入ることを選べなかったカレン。信念を持ってスザクに向かうカレンに、ギアスの力を上乗せして応じるスザク。機体のスペックは紅蓮の方が上、がパイロットの技倆はギアスのチートが入ったスザクが上、結局互角の戦いが延々と続きます。持てる武器を使い果たし、エナジーも使い果たし、最後に残るのはナイトメアの四肢をぶつけあう肉弾戦。やはりラストバトルはこうでなくては! 最後の一撃の撃ち合いで、紅蓮は活動停止、しかし紅蓮の一撃はランスロットのコクピットを抉っていた!! って、ええええええ、スザク、爆散!? え、マジで!?

最終的にはルルーシュはダモクレスを手にし、搭載されているフレイヤも思うがままにできるように。ダモクレス内で世界に向けて宣言するルルーシュ。ここで、ついに、ルルーシュは世界の覇権を手中に!

……あれ、気がついたら2ヶ月経過。時間すっ飛ばしすぎです。その間に捕らえられた黒の騎士団や敵対したシュナイゼル、ナナリーの処刑が日本で行われるようで。語られてないエピソードが多そうだなあ。この辺はドラマCDとか小説でフォローしたりするんだろうか。

コーネリアやヴィレッタたちは捕らえられることなくゲリラ活動をしてるようで。この場で何とか助けようと画策しているようだけれど、さすがに隙が……。

文字通り世界の王として君臨するルルーシュの前に立ちはだかる影。えええええ、ゼロ!? でも、その動きはまんまスザク!? あれ、死んだんじゃ!? 「生きろ」ギアスのおかげで、あの爆発から辛うじて脱出したとでも。そういえば、ちゃんと脱出装置は付いたんでしたっけランスロット。

そして、ついにゼロ・レクイエムの本当の目的が明らかに。世界の憎悪を一身に受け、世界すべての敵となったルルーシュが消えることで、憎しみの連鎖を断ち切ろうという最後の手段。スザクはその名を隠し、新しいゼロとして生きろと、ルルーシュからの最後の願い=ギアスを受け取る。これまでの戦いはすべてこのときのため、親友に自らを殺すように頼む気持ちと、その手に掛ける気持ちはいかなるものなのか。そして、その願いは言葉にしなくても、カレンに、ナナリーに、C.C.に、彼に関わった近しい人びとには確かに伝わっていて。絶命するルルーシュ。絶叫するナナリー。ルルーシュを殺めたスザクをゼロとして肯定するカレン、この混乱に乗じ反旗の狼煙を上げるコーネリアたち。ここにきて、ようやくルルーシュの望みが果たされたというのに、肝心のルルーシュがいないという現実。

そして、世界は変わって行きます。

ルルーシュが倒れ、世界の混乱の現況となった罪をすべて彼に背負わせることで、世界は新たな平和を作り上げていきます。ゼロに車椅子を押されるナナリーと、黒の騎士団の代表っぽい日本の総理大臣になったっぽい扇の握手、扇とヴィレッタの幸せそうな結婚式の写真、それぞれの生活を送っていくかつての黒の騎士団のメンバーだったり、ルルーシュの側近だったり。ジェレミアがオレンジ畑で働いているし、吹っ切ったな……。

王の力ギアスは使用者を孤独にする、それは定められた運命のようで、しかし運命に逆らい続けたルルーシュは、それすららも変えてみせました。最後にC.C.が笑みを浮かべたことも、象徴的ですが、ひたすら闘い続け、明日を望み続けたルルーシュが築いた未来は、確かに過去とも現在とも違った、しかし、より良い未来になったのかなあと言う思いです。

最後はルルーシュも笑顔で学園に戻ってほしかったけれど、それは叶えられなかったですね。けれど、彼が最後に浮かべた笑みは、本当に彼自身が全てをやり遂げた、その万感の思いの果ての本当の笑顔だったのかなあと思います。