バカとテストと召喚獣〈5〉

2013年4月18日

stars 雄二の家に泊めてもらえないかな。今夜はちょっと……帰りたくないんだ。

明久をして非常識と言わしめる姉・玲の突然のお宅訪問から始まる最大の危機! 気ままな独り暮らしを死守するために、かつてない勢いで猛勉強に励む明久の明日はどっちだ!? でも、やっぱりバカ!!

[tegaki]明久総受け!![/tegaki]

うん、なんだ、もうこれは公式設定と化したと言っても過言ではないでしょう。なんだ、このフラグの乱立っぷりは。

前巻に比べてラブ分は少なめですが、その反面バカ分が大幅に増量してますねえ。明久を巡る三角関係どころじゃない男女入り交じった恋の行方が大変気になるところですが、ここで実姉投入。お話的には玲のレギュラー化は確定ですか? 過剰愛情を明久に注ぐ姉の溺愛っぷりはすでに単なる姉弟愛を超えてますが! 今後、非血縁フラグとか立ったりしないですよね?

恋方面では一歩リードの美波ですが、今回は姫路さんも頑張ってますね。明久の趣味をクリティカルに突いてくるポニテ姿は新鮮・かわいい! そして、お泊まりイベントではお約束の一緒の布団で隠れる発動。過去のエピソードも語られたりと、明久との浅からぬ縁がまたひとつ積み上げられましたが、ホント、この関係の決着はどうなるか予想が付かないですねえ。そして、そっち方面に鈍感・無知な明久に反して、なんかすごいところまで妄想が行ってそうな姫路さん・美波の赤面姿ににやにやですよ! ああ、もう、かわいいなあ!?

召喚獣なお話は次巻以降に持ち越しっぽいですが、エピローグの意味深な会話とかあとがきによれば、次はひさびさに試召戦争絡みのお話が読めたりするのでしょうか。ラブでコメな話がしばらく続いていたので、ここでひとつ、タイトルに含まれているもう一つの語を思い出させていただきたいところ。波乱がありそうですが、まぁ、それ以上にバカな展開で吹き出すことになると思いますが。

そして、今回のオチは良い話。その直前の明久のテストの回答が予想だにしなかったもので、無防備なところに突き刺さって壮絶に笑ったんですが、それを受け手のオチが、正反対に良い話。過剰に見えて、歪んでいるように見えて、それでもまっすぐに注がれてる姉の愛に、気付けましたか? ああ、でも、やっぱり玲の発言はどこかずれてますががが(笑)

ああ、でも、今回何が面白かったって、あとがきですよ。良いのかそんなこと書いてしまって、とか思いつつ、近年まれに見る面白さのあとがきでございました。そうか、総受け、学習してしまいましたか。もう、戻れない……。

hReview by ゆーいち , 2008/11/30

バカとテストと召喚獣5

バカとテストと召喚獣5 (ファミ通文庫 い 3-1-6)
井上 堅二
エンターブレイン 2008-11-29