かぐや魔王式! 第2式

優等生を演じてきた貴はその実ハラグロであるという本性を“魔王”輝夜真央に知られてしまい、彼女の参謀として新世界創造のための手伝いをさせられることに。そんな輝夜、異能者探しを諦めたかと思ったら、今度は世界を統べる力を与える聖剣を手に入れる?　クラスメイトの米倉愛の持つ古文書を狙い、彼女の家で合宿をすることになった貴と輝夜、そして巻き込まれてしまった六道かなめ。男1人に女3人ドキドキのお泊まり会もとい合宿が始まる……。

輝夜真央と愉快な仲間たちは今日も覇道を征く!

今回はずいぶんとサービスシーンが多いじゃないですか。スク水! 和服! 浴衣! 惜しむらくは、本文が旧スクなのに、挿絵が新スクだってところか。せっかくのカラー口絵がああああ。いや、別に、そこにこだわりはソレホドナイデスヨ?

まぁ、それはともかく、前回のような輝夜の傍若無人さが、ややなりを潜めたような印象。貴の腹黒いという設定もなんだかツッコミ上手みたいな感じに変わってきてるし、彼については女性キャラが増えまくってきて、むしろ苦労性なキャラクターになりつつあるような。そして、六道さんはかわいそうなキャラクター一直線、いよいよ絡んできた米倉さんは、貴と同様に優等生らしからぬ裏の顔を隠していたし。

そうしてみると、輝夜も貴も六道さんも米倉さんも、表と裏の顔を持っていて、輝夜と付き合っているときにこそ、その本性を気兼ねなく出せているのかも。貴の言うように、輝夜と一緒にいるとき楽である、それはそのまま、輝夜の無茶に付き合うことを楽しく感じ始めているってことに繋がってるんでしょうね。

大騒ぎの中心である輝夜も、一人でこれまであれやこれややってきたのに比べて、きっとどこか余裕が生まれているんじゃないかと。だから、怖いのを押して夜にも外を出歩くし、身内のピンチにひるむことなく啖呵を切ることもできる。そうやって変わりつつある輝夜と、彼女の可愛さを意識し始めた貴、そこに微妙に絡んできそうな米倉さんと、蚊帳の外っぽいけれど良い感じに引っかき回してくれる六道さん、いつか訪れる別れを今から憂えるよりも、ひたすらに楽しい思い出を作ることを一生懸命にやってほしいですね。