WHITE ALBUM 第六頁「悩みを忘れるいい方法。他人のトラブルに首を突っ込んでみるってのは、どう?」

美咲さんからの助けを求める電話に、冬弥は安請け合い。というか、ふたりで作ろうと言う彼の表情からは打算も何もなくて、純粋な善意からきてるようにも。それがまた誤解を深めていく理由となることに違いはないんでしょうけど。

そして、冬弥の足は由綺のマンションに向かって。エントランス前に止まる車。冬弥の不在を電話で確認して安心する由綺。って、なぜにそこで躊躇うのか? きびすを返して帰る冬弥は、弥生さんを目の前にして逃亡ってこと?

ああ、またどんどんすれ違いが増えていく。冬弥と由綺、冬弥と理奈、会おうと思えば会えないことはないのに、それでもつながらない電話。弥生さんの攻勢も止まるところを知らないけれど、冬弥はもう彼女の色仕掛けに乗るつもりはない? そんなにしてても彼女の誘いに乗ってしまう冬弥の脇は甘いなあ。

冬弥の自宅を訪ねる美咲さん。無理を押して冬弥の家に押しかける体の彼女の行動もたいがいな気がしますね。彼女の演劇部の孤立の理由とかは、彼女自身に一方的に非があるわけじゃないけど、そこからの立ち回りで損をしまくってるのかな。冬弥宅での由綺と冬弥の会話も実は聞いてたりして。

由綺は由綺で新曲のレコーディングで忙しくて、冬弥分が不足してるような。短い合間を縫っての電話とかで、繋がりが切れないように懸命にしてるけど、上手く進まないレコーディングと相まって限界が近づいてるような。そんな修羅場に陣中見舞いの理奈。救いの女神となるや否や?

締め切りに向けてたったふたりで活動せざるを得なくなった冬弥と美咲さん。彼女が頼れる相手が選択の余地なく冬弥だけっていうのがまた勘違い、あるいは報われない期待を抱かせていそう。「どうして助けてくれるのか?」の彼女の問いに、自然体で答える冬弥の態度にそんな脈がなさそうなのは悟っていそうだけれど、彼の優しさにすがって、共有する時間に愛しさを感じているのかも。行き場のなくなったふたりの行き着く先は、やっぱり冬弥の家なのかなあ。後をつけるマナの姿がほほえましいけど、買い物するふたりの姿は端から見れば恋人にしか見えないよな……。またしても泥沼へのフラグを立てまくってるな、これは。