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アクマ・オージ〈2〉リヴァイアサンの大灯台

stars もう一度言うわ。この偽善者。愚民という呼び名すら、あなたには過ぎた称号ね。これからは塵芥を名乗りなさい。生きていてすいませんと謝る前に、首を吊って死になさい。

逢司たちのクラスに転入生がやってきた。黒野九印、彼女は逢司にとって決して忘れることのできない過去に関わる少女だった。唯我独尊に振る舞う黒の女王の目的とは? そして、逢司たちは時を同じくして謎の事件に巻き込まれる。見知らぬ海とそびえ立つ巨塔、そしてその中には彼らに襲いかかってくる怪物たちがいて……。

いきなり路線変更!?

そんな感じで一気にファンタジー要素が表に出てきてどうしようかと。退魔だとか悪魔王子だとか、単なる学園もののお話かと思っていたら斜め上の展開でしたね。

逢司にとっても因縁深い九印の転入から始まる新しい事件。彼女自身の在り様もまた、彼女が望むと望まざるとに関わらず、外部から鋳型にはめられるように矯正されたもので、それは逢司がかつての自分の行いから、自分を悪魔と思い込み、自己犠牲の精神で友人たちに尽くしているのと本質的に似通っているのかなあ。逢司は友人として、そして九印は彼らの上に立ち支配する者として、根底では「守るべき者」のしあわせを願っているはずなのに両極端なふたりが好対照でした。

孤高を自らに課した九印にとって、理解できない存在である逢司。彼が九印に告げた言葉で、彼女の世界が一変して、いきなりフラグが立ちまくるのはアレですが、クラスメイトたちへの接し方が変わっていくあたりは、彼女の内面の変化のささやかな描写としてニヤニヤしてしまいましたね。

そして、本編的なリヴァイアサンの大灯台の中での冒険は、もう、何が何だか。逢司自身の特殊性とか、彼の隣に居続ける青蓮と過去の事件の真相とか、最後の最後で一気にどんでん返しされた感じがしますが、この先どうなることやら。

基本、パロディ要素が多くて、ギャグ調なくせに、所々で岡崎裕信らしいシビアさが見えてます。個人的には、どうしようもない運命に追い詰められるような救いのなさと、その中で強さを見せる主人公たちの意志の力のきらめきだったりが好みなので、もっとシリアス分多めで、真実へと迫ってほしいですね。

hReview by ゆーいち , 2009/03/01

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