ベン・トー〈3〉国産うなぎ弁当300円

このページは約 2分39秒で読めます。

stars 悔しいですわよね? 悔しくないわけないですわよね? もしわたくしたちを倒したいと思うのなら、その手でわたくしたちを叩き潰したいと思うのなら……歓迎いたしますわ、負け犬さん。

佐藤洋に付けられた二つ名は、彼の希望を大きく裏切る悲惨なものとなりかけていた。そんな佐藤の嘆きなど知ることもなく、狼たちの戦場には圧倒的な力を持った双子・沢桔姉妹が現れ、弁当を次々と奪取していた。かつてオルトロスと呼ばれたふたり、戦場を転々とする彼女たちには、訳ありの過去があって……。

何という不名誉!?

佐藤に付けられた二つ名のあんまりさに吹き出しつつも、やっぱり彼はこうでなくっちゃいけない! 白粉のネタになりつつ、それを無自覚に応援し、さらなる新キャラまで登場させる佐藤の墓穴掘りスキルはすばらしいものがありますね。

そんな白粉はどんどんモブキャラと化していって、もはや本編にほとんど絡んでこなくなりつつありますが。このまま空気と化すのか、いやさ、ここで一気に彼女の小説をどかんと公開とかどうですか?

それはともかく、相も変わらず弁当の旨そうな描写がたまりませんなあ。腹が減って仕方がありません。そんな至高の一品を求めて集う狼たちの戦いも、さらにさらに熱くなるばかり。バトルも個人個人の乱戦から、時には共闘し、またその直後には敵同士になったりと一瞬たりとも油断のできない状況へと移っていってますね。それも佐藤がだんだんと他の狼たちに認められている証に思えます。与えられた二つ名はとことん悲惨ですが、それでも彼の戦場は、彼を暖かく厳しく迎え続けてくれてますね。

今回登場したオルトロスの姉妹。彼女たちが戦う理由と、戦わなくなった理由、それもまた一つの物語で、彼女たちを追い詰めた一人の狼との関係は、まさに出合った場所が悪かったという不幸で始まって、今回の戦いに至るまで癒えることのない傷だった感じ。あるいは、彼女たちが戦いを選んだ場所が、西区のスーパーだったとしたら、こんな遠回りもなかったんじゃないかなと、そんな感慨を抱かせる、ラストバトルでしたね。もう、名もなき狼の一叫びでも格好良いんだもんなあ。馬鹿な絵なのは間違いないのに、それでも夢中にさせてくれる、そんな物語ですね。

hReview by ゆーいち , 2009/03/01

スポンサーリンク

Trackback URL

No Trackback to ベン・トー〈3〉国産うなぎ弁当300円

Still quiet here.

Comments are closed.