ようこそ青春世界へ!

2009年4月12日

stars ……わたしのことを知って、ちゃんと受け入れてくれるような寛大な人っているんでしょうか。

手芸部に入りたいという高校生活の夢を早くも散らしてしまった双葉薫は、せめて衣装ならばと演劇部部室のドアを叩く。しかし、そこは本格的な演劇とは程遠いゆるい部活だった。個性的な部員たちに翻弄される双葉。困惑しつつも楽しい毎日を送っていたある日、隠していた秘密がばれてしまい……?

[tegaki]気になるあの子は……実は!?[/tegaki]

って序盤で薫の正体に気づけるくらいにヒントはちりばめられていたように思いますが、なんで先輩はともかく、クラスメイトたちがその異質さを喧伝しなかったんだろう。とか疑問に思ったら負けですか?

ともあれ、薫、かわいいよ、薫。メンタリティが完全にオンナノコなのは男の娘的にはどうなんだと、エラいひとが言いそうですが、まぁ、それはそれ。

なし崩し的に演劇部に籍を置くことになった薫と愉快な先輩たちが織りなす青春ラブコメでしたね。コメディ成分の方が割合多いので恋愛方面の展開は弱め、っていうかすでに立ちまくっていたフラグを回収するだけだったような気ががが。

物語の語り手の主観が場面場面でぽんぽん飛ぶんで、特定のキャラへの感情移入がしづらかったり、割とキャラの心情を文章で語らせまくったりと台本を読んでるような気がしたのは違和感だったかなあ。

部活の目標となるボイスドラマ作成も、なんだかんだありつつもみんながんばって上手くいきました、な終わり方だったんで部活を通したメンバー同士の心の交流とか成長とかいった部分でも、ああっ、あと少し修羅場があれば! とか思ってしまったり。

まぁ、このメンバーの人間関係は割とカオスな感じで、薫が加わったことで倒錯感も一気に増した恋愛魔空間と化した気がします(笑)

薫自身が自分の恋愛感を確立してないせいでどっちに転んでもおかしくないあたりが予断を許しませんからね。男連中、節操なく美味しくいただけちゃいそうな剛の者ばかりだし、妙な意識をしちゃってるし、この先はアブない展開が繰り広げられるんじゃないんでしょうか?

hReview by ゆーいち , 2009/04/11