東方奇跡劇( 紅魔館編)

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住宅洋平さんからご寄稿いただいた Kanon SSです。

※東方シリーズとのクロスオーバー要素が含まれます。

※今回も壊し方が酷いです。特にフランが。あと、東方奇跡劇の続きなので、あわせてお読みください。

東方奇跡劇( 紅魔館編)

 これは、祐一が美鈴を預かってから少しあとのお話。

 祐一はものみの丘で日向ぼっこをしていた。
 隣にいる少女が妖怪であることを除けば、普通の日常。
「…ぁ、そういえば」
「そういえば?」
 少女は起き上がりながら言う。
「咲夜さんに遊びに来てって言われてるのに、一回も行ってない」
 咲夜と呼ばれたのはいつかのメイド長のことだろう。
「ぁ…」
 祐一も起き上がる。
「なぁ、美鈴。お前の故郷までってどのくらいだ?」
 祐一の問いに美鈴と呼ばれた少女が答える。
「えっと、歩いて2日かな」
「ちなみに地名は?」
「幻想郷ってところ」
 当然、祐一は知らない。「送ってもらえば一瞬だよ」
「…行くのは良しとして、大勢で行った方がいいのか?」
「うーん…」
 美鈴は真剣に悩んでいた。
「妖怪でも関係なく仲良くできる人なら…」
 その言葉に、祐一にはふたつの顔が浮かんだ。

「近いうちに面白そうなところに行くんだけど、一緒に行かないか?」
 一人目は、美坂栞だった。
「私は祐一さんが一緒なら…」
「じゃあ、明後日の朝にものみの丘に集合でいいか?」
 栞は元気そうに頷いた。
「何人かで行くんだけど、しっかり準備だけはしておいてくれ」
「はいっ」
 さて、次。

「近いうちに遊びに行くんだけど、一緒にどうだ?」
 二人目は、川澄舞である。
「どんなところ?」
「妖怪が出る」
 祐一としては、舞の力を借りたかったのだが、
「…危ない」
 当然の答えだった。
「…何人で行くの?」
「男は俺一人、女は二人」
「…私も行く。祐一だけでは不安だから」
 後の一文が余計だ。
「じゃあ、明後日の朝集合でいいな?」
「わかった」
 即答。
 そして、準備するからと言って、帰っていった。

 時は流れて。

「うぉ、どこだここ」
「幻想郷」
 祐一の問いに美鈴が答える。
 ちなみに、それぞれ(栞と舞だけだが)きちんと準備してきたようだった。
 栞は解熱剤、鎮静剤、包帯、絆創膏、その他たくさん。
 舞はいつもの剣一本。
「舞は本当に剣一本でよかったのか?」
「…うん」
「…ぁ、見えてきたよ」
 やたらと大きな館が見えた。
 その館の門には人間が一人。
「あら、本当に来たのね。今日は『妹様』が元気だから、少し大変よ?」
 門番らしき人物はいない。
「遊びに来いっていうのは冗談か?あと門番は?」
「冗談ではないけど、本当に来るとは思わなかったわ。今の門番は私よ」
 何かに気づいたように、舞が言う。
「スカートのポケット、ナイフが入ってる」
 咲夜はポケットからナイフをひとつ取り出して見せる。
「よく気づいたわね。…そうだ、少し手合わせしてもらえないかしら?」
「わかった」
 舞は剣を、咲夜はナイフを構える。
 先に動いたのは咲夜。
 飛んできたナイフに剣を合わせる。
 弾いた瞬間、舞がナイフを回収する。
 そんなことがしばらく続いて。
 どうやら投げる物がなくなったらしく、舞に向かって突っ込んだ。
「避けなければ…きゃあっ!」
 舞は突き出された腕を避け、咲夜に抱きついた。正面から。
「あぁっ…ちょっと…離れて…」
 咲夜が恥ずかしそうに言った。
「動けば斬る。降参して」
 咲夜の背中に剣を当てる。
「わ、私の負けだから、離れて…」
 祐一達には何が起きているのかがわからなかった。
「降参は認める。でも離れたくない」
「ぇ?えぇっ?」
 宣言通り、舞は離れなかった。
「せ、せめてナイフだけは返して…」
 恥ずかしそうに咲夜が言う。
「…うん」
 一旦離れて、舞がポケット(四次元)からナイフを取り出し、咲夜に返す。
「ありがと。…きゃあっ!」
 また、咲夜に抱きつく舞。
「もしかして、咲夜のこと、好きなのか?」
「うん」
 舞即答。
 咲夜が真っ赤になったことは言うまでもない。
「だって、あったかくてきもちいい」
 咲夜も慣れてきたのか、舞の頭をよしよしと撫でていた。
「この子、結構可愛いわね」
 舞は心なしか嬉しそうだ。

 咲夜に舞を預け、一行は『妹様』に会いに行った。
 最近は館内を歩き回れるなったらしく、かなり苦労した。
 しばらく歩いていると、歌が聞こえた。
『リンゴと蜂蜜、紅茶のジャムはアプリコット。銀色のティースプーン壁に放り投げた』
 歌が聞こえる方に行くと、そこには『少女』がいた。
「歌、上手だな。何て歌だ?」
 祐一が何気なく訊ねる。
「わたしもよく知らないの。…お兄ちゃんたちどこからきたの?」
 『少女』が答え、訊ねる。
「外の世界、かな。自己紹介がまだだったな。俺は相沢祐一、祐一でいいよ」
「美坂栞です。栞でいいですよ」
 美鈴は顔見知りらしく、名乗らなかった。
「わたしはフランドール・スカーレット。フランでいいよ」
「妹様って君?」
「わたしだけど、どうかしたの?」
 一行に安堵のため息が。
「探したよ…。えぇっと、君と遊びたい」
「え…」
 びっくりするフラン。
「わたし、いつもだれか傷つけちゃうから…」
 表情が僅かに暗くなる。
「んー。日向ぼっこしながらゆっくりお話っていうのはどうだ?」
 少し明るくなった。
「遊んでくれるの?」
「日向ぼっこでよければ」
「うんっ!遊ぼっ!」
 フランが嬉しそうに抱きつくのはもはやお約束。
 …でも今回は。
「ぐはっ…」
 あまりの勢いに祐一が倒れる。
 二、三言話をしただけなのに、フランは祐一が気に入ったようだ。
「遊ぼっ!遊ぼっ!!」
「ひ、日向ぼっこ…」
 祐一を押し倒したまま、フランがじゃれる。
「あ…。祐、死んじゃうかも」
「え?」
 結構痛そうだ。
 だが、どことなく仲のいい兄妹に見えた。
「痛い、痛いって…」
 やはり痛そうだ。
 祐一は頑張れば起き上がることができたが、
「わーい!わーい!!」
 フランが無邪気に喜んでいたから、それができなかった。
 確かに元気だ、大変だ。
「さすがに…体が…」
 不意に、フランが祐一の唇に自分のそれを重ねた。
「!?」
 祐一が最後に見たのは、満面の笑みを浮かべるフランだった。
「お約束ですね。わかります」

 医務室。

 祐一が目を覚ましたとき、栞とフランがいた。
「応急措置はしておきました。命に別状はありませんよ」
 フランひと安心。
 でも、と栞は付け足す。
「フランちゃん可愛いから、いきなりキスしたらダメですよ?祐一さん、誘惑されやすいですから」
「本人がいるのにきついこと言うな…」
「事実だからいいじゃないですか。実験してみましょうか?」
「いや、遠慮しとく。…フランは大丈夫か?」
 祐一がフランに気を使う。
「わたしはだいじょうぶだけど…。ゆういち傷つけちゃった…」
「遊びたかっただけだろ?だったらフランは悪くないぞ」
 とりあえず、祐一はベッドから降りる。
「わたし、ゆういちの友だち…?」
 不安げに言うフランに、祐一が答える。
「フランさえ良ければ、な」
 フランの表情がぱあっと明るくなる。
「ありがと!ゆういち!」
 やはりフランが祐一に抱きつく、が。
「うぉっ…。あれ?」
 さっきほどの威力がなく、祐一が押し倒されることはなかった。
「祐、咲夜さんから伝言預かってたの忘れてた」
 突然、美鈴が口を開いた。
「妹様の運動能力を幼女程度に抑えておいたから、だって」
 さっきと比べてみると、確かに幼女程度だ。
 しばらく遊んでいると、咲夜が(舞をくっつけたまま)現れた。
「祐一さん、ちょっといいかしら」
 咲夜に連れられて、部屋の外に出る祐一。
「何の用だ?」
「よかったら、あの子を預けてもいいかしら?」
 前回とは逆の展開。
「今は美鈴で手一杯だし…」
 祐一の返事に対し、
「あの子は精神的にも最初から幼女程度だから、苦労はしない筈よ」
 咲夜は追い打ちをかける。
「なるほど…。ということは、そういうことか…」
 ただ、と咲夜は付け足す。
「あの子と遊ぶのって結構大変でしょう?だから、誰も遊んであげようとしなかった。あの子は遊んでくれる人がほしかった」
 祐一はあることに気がついた。
「俺からフランを誘ったってことは…」
 咲夜が頷く。
「多分、かなりあなたに惹かれている筈よ。帰る頃には泣きつかれるでしょうね」
「…わかった。本人に聞いてみるよ」
 祐一は部屋に入って行った。

 部屋にはフランが1人。
 そして、祐一に飛びついた。
「ゆういち、遊ぼっ!」
「フランさえ良ければ、外の世界で一緒に暮らさないか?」
 会話になってない。
「わたし、ゆういちとくらしたい!」
「じゃあ、決まりだな」

 次の日から、祐一のまわりが一段と騒がしくなった。
 ちなみに、舞の希望で咲夜までこっちに来ることになった。
「これからずっとよろしくね!」
 『少女』は祐一にキスをする。
 それは、『少女』の願いのように。

おしまい

あとがき

今回は、書いた人の作品?の特徴を適当に説明してあとがきとさせていただきます。

  1. 誰かがほぼ必ず抱きつく。
  2. 設定の壊し方が酷い。
  3. 構成が雑。

酷い文失礼しました。

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