H+P(4) ―ひめぱら―

stars 覚悟なさい、恭太郎! 魔法のリップと数々の作戦で、必ずやあなたにキスをさせて見せますわ!

風邪を引き寝込んでしまった恭太郎を看病するのはトレクワーズの五美姫たち。それぞれ思い思いの方法で、過激な看病をしようとする彼女たちの献身に、恭太郎は極限状態に追い込まれる。これまでの出来事を走馬燈のように見る恭太郎。嬉し恥ずかしなどきどきイベントの数々が、今、語られる?

短編集なのでお話はあんまり進んでませんね。最後に敵方が大きな動きを見せそうですが、これまた例に倣って大きなピンチにも陥らずに解決しそうな予感。それでも、カリギュラと恭太郎との顔合わせはありそう。それが恭太郎とユフィナたちとの関係にどんな波紋を広げるのかというのは気になりますね。

さてさて、相変わらずお色気要素の充実に余念がない本シリーズですが、今回はさすがに前巻に比べて抑えめかな。短編集という構成の違いもありますが、エスカレートしっぱなしでどこまでも行けるわけじゃないですからね。ここらで変化球でフェティッシュな要素を一つ。マニアックに。どうか。(黙れ)

ともあれ、各キャラに見せ場が用意されてる構成は変わってないのかな。最後のエピソードに収録されてるエリスの頑張りはにやにやしてしまいますね。彼女が目指すゴールがいったいどんなことなのかも正しく理解しないまま、恭太郎へアタックを続けるエリスの高慢に見えて何気にオトメな気持ち。まだそれに恋という名前を与えることはできないくせに、彼とのふれあいに無邪気に喜んだり、触れるようなキスを大切に思ったりと、内心の素直さは5人の姫の中でも随一じゃないかと。ユフィナが本命だろうけれど、やっぱりこの手のお話はみんなが幸せになってこそ、なので、その辺、恭太郎には覚悟を決めてほしいなあと思ったり。

あぁ、でも、何かにつけて回想に登場する姉上とかが召喚されて、事態をさらに引っかき回す展開とかも普通にありそうだよなあ……。

hReview by ゆーいち , 2009/07/26