理想の彼女のつくりかた―第1稿のはずがポンコツだなんて、そ、そんなバカなっ!

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stars そうとも、僕たちの物語は、突拍子もないぐらいでちょうどいい。

「すげー美少女とラブコメしたいっ!」
きっかけは、そんなバカな願望だった。僕はノートに、他人には決して見せられないようなマジ妄想物語を書きつづっていた。すると突然、部屋の中に嵐が巻き起こり、気がつくと、空き地だったはずの隣に家が建っていて……。呆然としていると、その家の窓がガラリと開き、絶世の美少女がこちらをじっと見つめてきたのだった。このとき、僕は確信した。
物語には魔法がある――。
どうしようもないポンコツな美少女をめぐる、愉快な少年少女たちによる抱腹絶倒のスラップスティック・コメディ。

どうしようもない僕に降りてきた彼女(ポンコツ)

妄想を現実のものとする力を手にしたとき、君は何を思う!? そんな夢を実現する力を手に入れた主人公・直人が、その力で生み出したすげー美少女(でもポンコツ)の紗耶香と過ごすおもしろおかしい日常を綴った物語……。

のはずが、いろいろな物語が入り交じって、しっちゃかめっちゃかな感じで異能バトルに突入したかと思ったら、妙にいい話で締められましたよ、ナンダコレ。いや、のっけから妙にハイテンションな直人のモノローグ仕立ての地の文で目が滑る滑る。こういう勢い任せに話を転がしていくタイプの作品は好き嫌い分かれそうだなあと、文体からして思わされて、私は苦手な方だったわけで、ページ数の割にストーリーの密度がどうだったかというと、薄いんじゃねと答えてしまうのですが。

物語から魔法を引き出す能力が世界に設定され、ひときわ異質で強力な能力を持った直人が、他の能力者から狙われるという展開自体は、その手の作品ではよくあるものですが、こと、このお話、危機感が、危機的な状況でもあまり感じられないようなノリなので、バトルがなくても良かったんじゃないかなあとか思わないでもないですね。能力者同士の駆け引き的な方向で対決を描いても良かったんじゃないかな。戦闘向きな設定じゃなさそうだし。

まぁ、ヒロインの紗耶香のポンコツぶりは読んでいるこちらの方が頭痛がするくらいの斜め上っぷりなので、もしかして、これを狙って書いているのなら、スゴいことなんじゃないかと思うのですが、かみ合わない会話を楽しめないと、ひたすら苦痛が続くだけという、奇妙なお話だったように思います。いや、これはちゃんと評価できる人の評価を見てみたいと本気で思ってしまいました。おもしろさはさておき、私の中では初期の中村九郎作品とタメを張るくらいに奇抜な作品だったと思いますよ。

hReview by ゆーいち , 2010/09/09

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