薄氷あられ、今日からアニメ部はじめました。

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stars 君は描ける人? 描けない人? 描けるんでしょ? 描けるっていうか、描いてたよ。それならアニメを作ればいいじゃない。

エッチな絵を描いているところを女子に見られてしまった。僕の高校生活は終わった。そう思った。
しかし、なぜか生活に変化はない。僕の秘密を知った薄氷もぼっちだから、噂が広がらないのか?
だが、ある日人気のない屋上に連れ出された僕は薄氷から「秘密をバラされたくなければアニメを作れ!」と脅迫され、アニメ部をつくるハメに……。
アニメ美少女の概念を覆すヒロイン誕生!
第3回『このライトノベルがすごい!』大賞・栗山千明賞受賞作!

そうだ、アニメを作ろう!

いやぁ、これは面倒なヒロインだ(笑)

自分の目的を達成するためなら、人の目を気にせず、むしろそれを利用するくらいの勢いで土下座することすら厭わない打算で動くヒロインて、なかなかいないですよ。

ぼっちの主人公・火狩隆史が、あられもない絵を描いていることをヒロイン・薄氷あられに見つかってしまったことから始まる、アニメ製作ストーリー。そもそも部活さえ存在しない中、居場所を求め、仲間を求め東奔西走な展開が続いて、いつ、アニメ製作に入るかと思ったらかなり終盤だったという展開。うーん、個人的には、素人な隆史がスパルタでもアニメにかける情熱と才能だけなら誰にも負けないような、あられ嬢にスパルタ仕込みで地獄を見ながら少しずつアニメーターとして成長していくお話だと思ったんですが。たとえるなら、「なれる! アニメーター」的な?(笑)

そんな予想を裏切って、とにかく個性的なキャラが続々登場して、一般常識が通じそうな人物がほとんどいないんじゃないかっていうくらいに、あられを初めとした面倒そうなキャラが盛りだくさん。できる生徒会長の翠香先輩でさえも、プライベートではかなり厄介な性格してるし、突き詰めると、この作品、アニメ製作が目的というよりも、それを通じてあられの個人的な事情を満足させるために、みんなが巻き込まれた構図とも取れてしまいますね。

あんまり黒いこと考えても仕方ないとは思うんですが、あられと翠香先輩のいざこざを見ていると、お互いが反目するために別々の手段を執っただけという気がしてならないのが、悩ましい。ちょうど両方から手を引かれる形になった隆史もご愁傷様な所はあるけれど、人付き合いが苦手なコミュ障な設定は、彼自身の印象も悪くしてるよなあ。

肝心のアニメ製作パートはかなりの早回しで進んでいて、結局、なんとか集めた部員たちよりも、ライバルとして対立していた翠香先輩が問題解決とか、外部の人間が切り札になってしまう展開は、それまでの彼女の態度からして理解に苦しむところ。あるいは、隆史同様の惚れた弱みな部分があるのかもしれないですが、メリットないよなあと。

それでも、エピローグ部分とかは結構好きな感じですね。激闘が終わって、ようやく自分の本心をさらけ出すことができたあられ。隆史の言葉が少し前といってること違うじゃないかとか、お前はどっちを選ぶんだとか突っ込みたいのは山々ですが、シチュエーションの良さに免じて許してしんぜよう。廃部の危機を何とか乗り切った彼らが、これからもアニメ製作に打ち込んでいく姿が見れるかどうかは人気次第でしょうが、姉妹で主人公を取り合うラブコメ的な流れにいつの間にかなっていそうな、そんなキャラ配置でしたね。

hReview by ゆーいち , 2012/10/27

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