ストライク・ザ・ブラッド〈4〉 蒼き魔女の迷宮

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stars 違う! おまえが自分で言ったんだ。おまえには俺がいる。俺が、おまえの生きてる意味を認めてやる。だからおまえは、そんなくだらない運命なんかに従わなくてもいいんだよ!

間近に控えた魔族特区の祭典“波朧院フェスタ”の準備で盛り上がる絃神市。祭りにあわせて小学生時代の古城の親友、仙都木優麻が絃神島を訪れる。
古城が旧友との再会を喜ぶ一方で、担任教師の南宮那月が失踪。さらには謎の時空の歪みが、魔族特区を脱出不可能の迷宮へと変えていく。そして優麻との接触によって、“第四真祖”暁古城の肉体に起きた異変とは──!?
常夏の人工島で繰り広げられる学園アクションファンタジー、待望の第4弾!!

おれがあいつであいつがおれで

小学生時代の幼なじみちゃん登場。イベントにあわせてやってくるなんて、また厄介ごとの予感しかしませんが、異変はすでにプロローグ部分から現れているわけで。しかし、このラ・フォリアさん、ノリノリである。こんなお転婆な王女がいちゃあ、警護の人たちも大変だ。今回は主に、またしても彼女と同道することになった沙矢華さんですが。よくよくこの人も巻き込まれ体質だなあ。巫女のくせに(笑)

魔族特区の祭典“波朧院フェスタ”開催を間近に控えた絃神島。お祭りとあらば盛り上がらないわけにはいかないという雰囲気のクラスメートたちとは対照的に相変わらずのノリの古城は、そのくせすでに予定を入れていて。しかも、それが雪菜や浅葱たちも知らない相手とあっちゃあ、別の意味で気にならないわけがない。せっかく自分が誘って、日常とは違う空気を堪能しようとしていたのに! と思っていたかどうかはともかく。男友達で一安心とか油断していたら、紹介された仙都木優麻という人物はとびきりの美少女というお約束。

今の古城ではない、過去を知るというのはやはり知らない側にとっては大きなアドバンテージに映るんでしょうかね。逆に優麻に取ってみたら、現在の友人である雪菜たちもまた、自分の知らない古城を知っているという相手なわけで、どちらも同じくらいの利があるという風に思いますが、その辺を顔に出すか出さないかというあたりで、当人の素直さが分かろうかというもの。そういう意味では優麻という人物は、生まれたときから嘘をつき続けてきたとも言えるわけだから、本心を察することができなくても当然なのかも知れませんね。

そんな優麻のとある行動がきっかけで、自分と彼女の身体と意識を交換することになってしまった古城。入れ替わりイベントはコメディ系では良くある展開ですが、割とシリアスなこういう物語で起こるとは! まぁ、それが発生してからの展開はまさにコメディタッチではありますが、事件の核心に迫るにつれて、笑っていられない状況であることが分かってきます。

監獄結界。凶悪な異能持ちの犯罪者を隔離しておくための異空間に存在する監獄。そこに封じられている自らの母を解放することを使命に生まれ、育てられた優麻にただひとつ期待された、彼女自身の存在意義。道具であることをさだめられ、そう教育されてきた彼女の生き方を少しでも変えてしまったのが当時は何も知らなかった古城で。そんな古城が今得てしまった力を使って目的を実現するハメになるというのは運命のいたずらと言えるのかもしれませんが、古城がかつてから変わっていないのだとしたら、彼が優麻を救おうとする流れもまた当然のものだと言えるでしょう。彼女の本質に気付くことはできなくても、彼女が呪われた運命に翻弄されるのを良しとしない古城の言葉、それは、彼自身が第四真祖という人外になってからも自分を捨てず暁古城であり続けてきた、彼の魂からの言葉だったのかも知れませんね。

しかし、そんな彼らの抗いもまた、すべてを仕組んだ優麻の母、魔女・仙都木阿夜の仕掛けた罠を打破するには至らず。監獄結界の鍵たる南宮那月先生が倒れたことで、事態は最悪の展開に? 割と絶望的な展開で、次巻は監獄から解放された凶悪犯たちとのバトルに次ぐバトルになるのか。今回は、古城たちに活躍の場があまりなくて、後編を盛り上げるための序盤という感じでしたが、いったいどうなることやら。楽しみです。

hReview by ゆーいち , 2012/12/02

ストライク・ザ・ブラッド〈4〉 蒼き魔女の迷宮

ストライク・ザ・ブラッド 4 蒼き魔女の迷宮 (電撃文庫 み 3-34)
三雲 岳斗 マニャ子
アスキー・メディアワークス 2012-06-08

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