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リリアとトレイズ Tag Archive
リリアとトレイズVI 私の王子様〈下〉
シリーズ完結! 収録の短編も良い感じ
なんともらしい完結編。前巻の引きで不気味な雰囲気を漂わせていた囚人四十二番の正体は変態さんでした。というか、トレイズに焦がれすぎて頭のネジ吹っ飛んでるのはどうかと。最後の決戦のシーンのハズなのに、いまいち緊迫感が……。人質になってしまったリリアを救出すべく一人追撃するまでのシーンは格好いいのに、やはり彼はヘタれの汚名を払拭することは完全にできなかったのか。エピローグでのリリアとの再会などは、お約束ではありますがにやけさせられますな。その後のぐーぱんちも多めに見てやりましょう。アリソンとヴィルと違って、このふたりはまだまだ一緒の道を歩いていけそうだし。
脇役勢も良い感じに話を盛り上げましたね。マティルダさんを初め、トラヴァス少佐の部下の面々の活躍が光る。特にトラヴァス少佐に因縁のあるアンの、過去の吹っ切り方とかは、彼女の信念や家族への想いが感じられてそれだけで名シーンに。マティルダさんの毅然とした態度も人の上に立つものの使命と覚悟に充ち満ちて格好いい。どこぞの気の抜けた王族夫婦も、先の事件ではしっかりと見せ場を持ってきたし、アリソンやトラヴァス少佐に至っては本編の主人公らを食わんばかりの勢いだしなあ。
そんな感じで結局トレイズは自分から自身の出自を明かすことすらできずに、ヘタれたままリリアにばれてしまったわけで、なんというかこのままでこぼこコンビとして面白おかしく平和にやっていってくださいという感じ。先に続けられるストーリーではありますが、幸せになるのがほぼ確定してそうなので、なんか無理に出さなくてもOKな雰囲気もありますね。
ともあれ、時雨沢恵一らしい、あっさりとしたラストですが、何、一つの旅の終わりなんてそんなものなんでしょう。先にはまだまだ道は続いているのだし、ふたりはどうせ誰が止めようとも新しい旅にきっと発っていくでしょうから。
hReview by ゆーいち , 2007/06/03
- リリアとトレイズVI 私の王子様〈下〉
- 時雨沢 恵一
- メディアワークス 2007-04
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リリアとトレイズ V 私の王子様〈上〉
再び列車を舞台に渦巻く陰謀
ちょっとした春休みの旅行のつもりで乗り込んだ列車を舞台に、まるで、前作『アリソン』のラストエピソードを再現するかのような殺人事件が発生。囚人四十二番と呼ばれる犯罪者の思惑通りに乗員が動かされている不気味さなどもありますが、前半では事件が起こってさあ、どうなる!? な部分で終わってしまうのが残念。
どうにも、物語が動き始めるまでの描写は丁寧なのだけれども、やや冗長な感じがするので、何も起きずに淡々と進行すると印象に残らないなあ。
トレイズは冒頭の父君・母君に対して自らの立場を理解した上で政治的な判断を受け入れることができるくらい精神的に成熟しているのに、なぜにリリアと相対するとあそこまでヘタれ臭が漂ってくるのか。姉(?)なメリエルの影響が一番大きいとは思うけど、リリアも強烈な個性の持ち主だろうから、そもそもトレイズの周囲にいる人物の中で、まともな女性はいなかったのかという疑問が。まぁ、両親が両親だからあんな風におおらかに育ったんだろうけど、やっぱりヘタれだよなあ。
hReview by ゆーいち , 2007/06/03
- リリアとトレイズ V 私の王子様〈上〉
- 時雨沢 恵一
- メディアワークス 2007-03
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リリアとトレイズ〈4〉イクストーヴァの一番長い日〈下〉
読了。
トレイズ、不憫な子っ! 姉に敵わず、リリアの尻に敷かれ、本当のことを伝えられないへたれ属性の王子の明日はどっちだ!?
何気にエピローグにて、やたらと気になる会話を書いておいて「続きは未定」って、そりゃないよ時雨沢さん。
前後編ともに対テロリスト戦が描かれているわけで、なるほど確かに殲滅戦。どちらか一方が滅びるか、負けを認めるかまでは戦争は終わらない。けれど、その20年前に、別の解決を見せた2国があったことを、敵のリーダー・クレアは復讐の一念で濁った瞳で見ることができなかったのでしょうか。彼女の悲願でもある秘宝の価値の顛末といい、淡々とした筆致の中にも痛烈な皮肉が隠されている、そのギャップがまた良いのですが。
で、『アリソン』DS化ですか。ボリューム的に小説1冊分て、少ない感じがするなぁ。全作入れてくれればいいのに。声ないんだし。て、これ通販専用じゃなくてショップでも売るのかー。
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リリアとトレイズ〈3〉イクストーヴァの一番長い日〈上〉
読了。
待て、下巻、ということで、また良いところで終わってしまった。巻末収録の短編「騎士の背中」は、確かに重要なお話。「アリソン」読んでないとネタが分からないのはアレだけど。
前シリーズで起きた事件は風化せずに、今回牙を剥いたわけですが、それに立ち向かうのが、18年前に活躍して国を救ったアリソンとヴィル、フィオナとベネディクトの子らであるあたりが面白いですね。繰り返しになるようでいて、また個性が異なる二世たちの活躍に期待。
しかし、リリアの粗野な言葉遣いはどうにかならんのか(^^; これじゃヒロインといわれても、まったく可愛げがないじゃないか。トレイズも苦労するわ、これじゃ。
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リリアとトレイズ〈2〉そして二人は旅行に行った〈下〉
読了。
うう、やはり前シリーズのアリソンを読んでおくべきだったかと、収録された短編を読んで後悔しきり。手紙形式って、シチュエーションのよっては、反則的な破壊力を持つよなぁ。時間的にはリリアが生まれるずっと前に、アリソンがヴィルに宛てた手紙、ということでいいんだよな(^^; こういうの読むと、アリソンシリーズも読みたくなってしまうじゃないですか。
本編は、全巻の平坦さを補うくらいには動きのある展開で、それなりに満足ですが、どうにもこうにも、背後の思惑が黒くてすっきりさっぱりな幕引きというわけでもなかったかと。
それでも、二人の旅行を通しての互いへの意識の変化など、感じ取れる部分も多分にあったりして、楽しくもあった前後編でした。
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