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上月司 Tag Archive
れでぃ×ばと!〈10〉
私のお礼はそんなものじゃありませんわ。ええ、食事を奢るような即物的で安易なお礼とは訳が違いますわよ。私が提供するのは、下手な高級車や宝石よりもずっと価値のあるものですわ。お礼というのは――私とのデートのことですわ。
見た目“やんきー”な執事候補生・秋晴。いつも受難続きの彼だが、今回はなんと、先日交わした約束通り、“れでぃ”たちとデートをすることに!?アキバ系王女様ピナとは観光スポット・秋葉原へ。みみなや鳳も従えて、オタクの聖地でとんでもない展開に…。生粋の英国令嬢セルニアとは二人っきりで庶民派屋台でお食事に。こっそりとあとをつける朋美と大地はその様子を見て気が気じゃないようで…。さらには大地を伴って、女子二人とダブルデートまで。ドジっ娘メイド早苗と体を絡ませ合いながらの氷上スケートという未知の経験を堪能する…。お嬢様&メイドさんとドキドキな逢い引き3連発な最新巻。
顔をつきあわせれば言い合い衝突し合いな秋晴とセルニアの関係も前巻の看病イベントを境目にぐんと勢いが付いて変化していきそうな雰囲気。
お礼代わりのデートは相変わらず何かにつけてぶつかり合うふたりだけれど、そのぶつかり合いが楽しいだとか気が楽だとか、そんな意見では共通してるあたり、ただの悪友・腐れ縁・因縁の仲なんてくくりから、さらに一歩踏み込んだ関係にすでになりつつあるような。
それにどんな名前を付けるのか、当の秋晴自身は、一番気の置けない異性の友人レベルからはみ出ることはなさそうだけれど、一方のセルニアは、もはや自分の彼への気持ちが、紛う事なき恋ごころであることを自覚したわけで。残念ながら彼女の性格上、自分からその思いをぶつけて彼をモノにしようなんて方向には行かなそうだけれど、自分を磨き、自信に満ちた態度で、彼の気持ちを自らに向けてみせると、誇り高くあり続けてくれそうな気も。よく分からない微妙な気持ちに振り回されていた頃とは違って、はっきりと形が見えたなら彼女は強そうですからねえ。
もう一方の対抗馬的な朋美は、相も変わらずの傍観者ぶり。彼女の停滞がここのところずっと続いていますが、そんな朋美をよそに心の天秤は大きく揺れ始めてるのに、気づけているんでしょうかね? 秋晴取られたくない、そんな気持ちはセルニアと共通していても、その根底にある感情の色と温度にまだまだ差がありそうだけれど、距離の縮まりつつある彼らの間に、持ち前の策士ぶりをどう発揮して割行ってくるのやら。影の薄いまま後れを取るとは思えませんが、ずいぶんと水をあけられてしまったような気がしますね。
番外編では毎度毎度の翻弄されっぷりを発揮する大地。ナチュラルに自分の気持ちを逆なでしてくる秋晴に対して、愛想を尽かさず付き合う大地の心にも、ぐさりと刺さる一言があったり。秋晴に向けている自分の気持ちが、友情なのか愛情なのか、今までごまかしてきた、気づかないふりをしてきたその正体をを半ば強引に認識させられて、大地の頭もぐるぐるぐるぐる。本編のとんがりまくった女性キャラたちよりよっぽど純真な乙女ゴコロに気づかない気づけない秋晴は万死に値するような気もしますが、その正体がばれたら主人公の交友関係はさらに混迷を深めること間違いなしな情勢。やっぱり、大地のポジションは、打ち明けられない自分の気持ちをひたすら抱えたまま、にぶちんな秋晴の言葉と態度に一喜一憂するという報われないものなんでしょうかね?
hReview by ゆーいち , 2010/01/17
- れでぃ×ばと!〈10〉 (電撃文庫)
- 上月 司
- アスキーメディアワークス 2010-01-10

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れでぃ×ばと!〈9〉
ねえ、ベルトで拘束した四季鏡さんを秋晴が無理矢理脱がそうとして、助けに入った深閑先生と二人で谷に落ちたっていう噂が白麗陵で広まっているんだけど……釈明は、ある?
従育科の生徒たちに深閑より科せられた次なるカリキュラムは、冬山の踏破。雪原でスキーだ! と浮かれていた秋晴たちに文字通り冷水を浴びせるような過酷な試練が始まった。しかし、秋晴はふとしたことから雪山で遭難。ともに難を逃れるために立ち寄った山小屋で、深閑と夜を明かすことに。濡れた衣服を脱ぎ、身体を温めるための毛布はひとつ。この、理性を試されるかのようなシチュエーションに、秋晴は……?
腹黒幼なじみの姿はドコー?
朋美が覚悟を決めて、ようやく停滞していた秋晴を巡る女の子たちの気持ちに動きが出始めるかと思いきや、相変わらずの厳しくも楽しげな白麗陵での学園生活が描かれる第9巻。
とはいえ、今回の物語はお話の本筋である秋晴の目指すものに対する様々な思いが描かれたようなエピソード3つでしたね。
それは、生徒たちを育てる立場から秋晴に語りかける深閑だったり、家が没落したことで使う側から使われる側へ正反対に立場が変わった早苗だったり、あるいはこれまでずっと彼のことを侮っていたセルニアが、風邪で臥せった場で見せた秋晴への評価の改めだったり。
羨ましいような難儀なようなトラブルに巻き込まれつつも、彼が彼の目的のために、着実に進んでいることが窺われるようなシーンが続々と。そんな秋晴が望んだ、自分の就きたい仕事と、その未来像は執事という立場より、むしろもっと親密な……とか思えてしまいますけどね。弱った状態のセルニアじゃなかったら、彼のその言葉にあらぬ誤解を抱いて、舞い上がって、さらなる騒乱を招いていたところですが、彼女のしおらしい態度は秋晴ならずとも普段とのギャップにドキドキもの。
そうして決めた彼女の決意が、次巻以降お話をさらに転がしていくんですね。今回は蚊帳の外で、けれど秋晴のトラブルに気が気じゃなかったような様子もほのめかされた朋美との、さらなる恋の鞘当てへまっしぐら? 心を決める女の子も男の子も、その姿はやっぱりまぶしくて、素敵に映るんですよね。
hReview by ゆーいち , 2009/09/19
- れでぃ×ばと!〈9〉 (電撃文庫)
- 上月 司
- アスキーメディアワークス 2009-09-10
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れでぃ×ばと!〈8〉
わたしは単に……審査員の秋晴くんが、わたしとセルニアさんを秤に掛けた時、どちらを選ぶのかを知りたかっただけです。
フリーダムすぎる理事長・楓の思い付きでなぜかミスコンが開催されることになった白麗陵学院。常のごとく巻き込まれた秋晴は、そのミスコンの審査員という大役を半ば強引に務めさせられることに。エントリー者の中には朋美やセルニアの姿もあって。優勝の栄冠はたった一人に、果たして秋晴は誰を選ぶのか……?
ってことで、引きずりに引きずってようやく朋美が宣戦布告? ここまで長かったよ。どんだけ待たせたんだよ、と思いつつ、けれどこれからも遅々として進まない恋愛模様にヤキモキさせられるんだろうなあという確信にも似た予想をしてしまうわけですががが。
積極的に攻勢に出る朋美と、守勢にまわるセルニア。今回は文字通りのホーム戦があったりして朋美に有利な流れになってますが、彼女をすらあしらうような彩京母や、尻に敷かれてる彩京父も登場したりと、さらににぎやかになる秋晴周辺。朋美自身はある意味落ちてる感じがしますが、その先にある対両親戦は、別の意味で胃が痛くなる展開なのでは……。
で、フラグが立とうがぼっきりと折ってくれそうな大地ルートはもはや彼女の報われなさに苦笑するしか。あるいは、これから本編のストーリーとクロスして、三つ巴四つ巴の恋愛模様がさらに混沌としていくのかもしれませんが、それはまだまだ先の話でしょうねー。
hReview by ゆーいち , 2009/04/18
- れでぃ×ばと!〈8〉 (電撃文庫)
- 上月 司
- アスキーメディアワークス 2009-04-10
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れでぃ×ばと!〈7〉
――よっし、リベンジ完了。頑張ったわね、わたし。
日野秋晴の白麗陵での毎日は、波乱に満ちている。ピナに引っ張られる形でなし崩し的に同人誌作成をしてみたり、一方的に求婚され続けているアイシェ with マーダー侍女・ヘディエの猛攻に貞操の危機を覚えてみたり。そして……。朋美の陥った危機の救援に駆り出された秋晴は、朋美とまさかの……!?
あれ、この話、もう執事とかそんなの関係なくなってね? な第7巻。
目的を持って白麗陵で勉強しているはずなのに、そんなシーンがかなり少なくなってきてるなあ。もはや、この閉じられた学園内で、確固たるハーレムを築きつつある秋晴の、受難の日々を――ハタから見れば羨ましいんだコンチクショウ――を見て楽しむお話になりつつありますね。
今回も短編形式のお話3編。乱立するフラグをかいくぐりつつ、本編――朋美とセルニアとの三角関係がやや進展。自分の気持ちを見ないふりしつつ、小さな嫉妬に悶々としてみたり、朋美さんの白化がゆっくりと進んで行っているような? 今回のラストで、また力関係は五分に。さてさて、本格的に恋の鞘当てが始まる予感ですよ?
しかし、マーダー侍女は出てくると鬱陶しいなあ。彼女の個性が強すぎて、アイシェが思いっきり没個性な感じになってるような。アイシェの設定自体が自分から動けるようなものではないので仕方ないけれど、最初に脱落する最有力候補じゃないのかな、これは? ま、そのとき秋晴が五体満足でいられるかどうかは、別問題ですけれど(笑)
hReview by ゆーいち , 2008/09/13
- れでぃ×ばと! 7 (7) (電撃文庫 こ 8-13)
- 上月 司
- アスキー・メディアワークス 2008-09-10
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れでぃ×ばと!〈6〉
……なら、これでようやく対等に戦えるということですわね
『トライアクアランド』優待ペアチケット(注:秋晴付き)を賭けて勃発したセルニアと朋美の体育祭での対決もプログラムを順調に消化しつつ、朋美の優勢は崩れないまま。勝負を決めるのは最終種目の騎馬戦。果たしてチケットを手にするのは、そして、嬉し恥ずかしデートの行方は……?
というわけで、体育祭の決着はともかく、本命はその後のトライアクアランドで繰り広げられる、(秋晴からは見えない)女の戦い。
幼なじみのアドバンテージを活かして、セルニアに対して予防線を張りまくっていた朋美ですが、ここにきてついに追いつかれた感。そして、ようやく自分も秋晴に対してまじめに向き合おうと考え始めるお話。
もっとも、朋美にとっての秋晴の位置づけは、未だに一番信の置ける男友だちレベルで、そこから恋愛へ発展させようという気持ちが薄いのがどうなのかなあ? 彼女にとって、秋晴はどうしても手に入れたい唯一無二ではなく、彼女が彼女として在るために、あるいはセルニアのようなコンプレックスの対象となるひとへの対抗のために、たまたまセルニアが秋晴を意識しているから張り合ってみました、と取れてしまうのが違和感ですね。彼女にとって、恋に恋するというより、打算含みで動いてるのかなあ。まぁ、どこかで反転してデレてしまったら、それこそ修羅場まっしぐらではありますが。
セルニアの方も、少しずつ秋晴との距離を縮めて来てます。ここに来てようやくお互いの名を呼び合うなんて、遅々とした歩みですが。それよりもっと先に、なんか大変なことをいろいろしているような気がしますが。彼女も朋美に、朋美がセルニアに感じるような何かを抱いているわけで、わかり合えても馴れ合いはしない、それこそ好敵手として、三年越しにして今さらながら向き合えたといったところでしょうか。なんだか妙な三角関係に発展しつつありますが、メイン所の他にもフラグの立ちそうな女性キャラはたくさんいるし、まだまだ先は見えてませんね。
最後の大地とのお話は、危険な雰囲気ですなあ。いい加減、秋晴も気付けよというツッコミも入れ疲れますが、大地がどんどん乙女チックになっていくのがニヤニヤ。そろそろ、その気持ちを自覚して、同室という逃げようのないシチュエーションに悶々としつつ、慌てふためいてほしいものですな。
hReview by ゆーいち , 2008/04/29
- れでぃ×ばと! 6 (6) (電撃文庫 こ 8-12)
- 上月 司
- アスキー・メディアワークス 2008-04-10
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