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二四〇九階の彼女〈2〉

二四〇九階の彼女 2 (2)読了。

前巻と同様、塔の階ごとに異なるさまざまな「幸せ」の定義に支配される世界。悲劇的な結末を迎える別れもあれば、運命的な出会いもあり。主人公・サドリと住人たちの出会いと交流の果てに残されたものの多くは悲しみであったりするのかもしれないけれど、希望の芽を残すことができたこともあったりと、様々。前巻に比べると、切ない展開には耐性が付いたのか強烈なエピソードはなくとも、パートナーとなるカエルとサドリの出会いを描いたエピソード「一二四四階の競争」は珠玉。一人と一匹の奇妙な信頼関係は、その実かなり根深い部分でしっかりと築かれていると感じられた短編。これを読むと、カエルの辛辣な発言もなんだか多少愛嬌が出てきたり。前巻を再読するのも良いかも。

しかし、まだ続くと思って読んでいたら、割とあっさり目的地に達したような感じでやや肩すかし。この部分はもう少し盛り上げて欲しかったかも。
そもそも塔の存在の意味や、外界の状況、塔を出たサドリらの今後など、描き切られていない部分もまだあるので、出来ればその辺も明らかにしてほしいですね。
そして、表紙が壮大なネタバレだったと最後に気付く。いや、この表紙はスゴい好きなんだけど。

二四〇九階の彼女

二四〇九階の彼女

読了。

いろいろな世界を旅をするという点で『キノの旅』に似てるけれど、主人公の目的がはっきりとしていて、終着点が遠く見えなくても決まっているというのが異なるのかな。や、『キノの旅』未読なんですが(^^;

閉じられた神さまの箱庭。神の代理人のアントロポシュカによって管理される、さまざまな「幸せ」を内包した世界。その世界に住まわない主人公から見た「幸せ」の歪さと、その世界を去る間際に見る、【鍵】となった人物の結末が、とても切ないものになっていますね。

いつかどこかで理想と思える世界が見つかる可能性もゼロではないのですが、その世界とはもしかしたら主人公自身が捨ててしまった世界のことなのかなぁとか終章を読むと思ってしまいました。結局その世界で生まれた人間は、その世界で朽ちていくのが小さいけれど確かな幸せで、けれど、それを捨てて求めた外の世界は「希望」の象徴なんだろうなとぼんやりと妄想。

いつか、辿り着けたとしたら、そこが絶望で終わるような結末でないことを望みます。この話続くのかなぁ?

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