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サマーウォーズ

サマーウォーズ

『時をかける少女』はまともに見てない*1んですが、世間の話題になってるってことで観てきました、『サマーウォーズ』。

同監督の『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』のリメイクとも言われる本作ですが、ぶっちゃけデジモンの劇場版は不明にして観ておりませんで、事前知識も何もない状態で観られたのは逆に良かったのかなあと。大変楽しめました。

もう一つの現実世界といえるまでに成長しひとびとの生活に根付いている仮想世界OZのある現代に近い世界。主人公の健二が先輩の夏希に請われるまま、共に訪ねた田舎にある実家で巻き起こる騒動。そして健二の携帯に送りつけられてきた暗号を、彼がうっかり解読してしまったことによって、OZが、そして世界が危機に晒されていくことに。その危機に立ち向かうは、健二と、夏希をはじめとする陣内一家!

とまぁ、あらすじはだいたい公式サイトを見れば分かりますが、事前知識がないとちょっと分かりづらい部分もあるかもしれませんね。特にネット絡みの設定とか用語が多少は出てくるので、そういうのに興味がないと序盤で置いてけぼりされる可能性も……。とはいえ、冒頭のサイバーだけどやけにポップなOZの世界説明を通り抜けるとなんとも夏の雰囲気満載の現実世界でのお話がしばらくは進んで。

憧れの先輩のお願いによって、彼女の恋人役を演じなければならなくなった健二。嬉しいけれど分不相応な役に戸惑いつつも、大家族な旧家に集った陣内一家の空気に感化されていく健二。健二の家族構成とは対照的な賑わいの陣内家、今はこれだけの親族が揃うご家庭も減りつつあるんだろうなあとか思いつつ、同じく田舎な我が家は割と環境が近かったりしますかね。懐かしくもやかましい記憶が蘇ったり。

でも、この段階まではヒロインであるはずの夏希がどうにも魅力的に描かれてないんですよね。恋人役を健二にお願いしたくせに、それは別の誰かの代役で、彼女にはしっかりと想い人がいるわけで。おまけの件の人物まで登場して、健二は立つ瀬がないとか、もう哀れで哀れで。この辺までの展開は逆に良くあるラブコメだったりゲームなお話だなあと思いましたね。普通に楽しいんですが。

そして健二のもとに送りつけられた謎の文字列に興味を引かれ、それを暗号として解いてしまってからの物語の加速具合が凄かったですね。OZの根幹へアクセスするためのパスワードを入手した謎の存在が仮想世界を我が物顔で侵略していく。ネットワークで接続されたあらゆる場所、あらゆるシステムが混乱を来し、現実世界にもその影響は否応なし現れてきます。しょせんは仮想世界のトラブル、それが実生活にどれほどの影響を及ぼすものかと高をくくっていたら、それは田舎の、ネットとは縁遠そうな陣内家に取り返しのつかない事態を与えてしまい……。

ええ、そうですよ、私はこういう家族もののお話に弱いですよ弱いですよ。だから、こういう制作者側の「ここで泣いて」的な演出に、分かっていても打ちのめされてしまうわけですよ。大切な家族の喪失だとか、その喪失で切れかかってしまった絆が再び結び直されるだとか、見ず知らずのひとたちの気持ちがひとつになっていく様だとか、そういう心の繋がりの描写が大好きなんですよ。だから、OZの混乱から生まれた敵に立ち向かう健二たちの姿だとか、力及ばず打ち倒されてしまったカズマの涙だとか、我関せずだった他の家族たちが一致団結して最後の勝負に挑む姿だとかにとにかく感動してしまうのですよ。ああ、そうですよ、終盤泣かされましたよ。

物語だからこその理想的な家族の姿がとにかく眩しいんですよね。そして、訳も分からず戦っている彼らのために、全く関わりのなかった、けれど同じ世界に生きている人間だからこそ伝わる心がある、応える心がある。それは、そんな有機的な繋がりを否定し、ただただ力を集め肥大化していった敵との対比としても描かれているように思います。機械で、電波で、電子でひとびとが繋がるようになったとしても、その繋がりによって生まれるものは機械的な冷たさではなく、人間的な暖かさをたたえているという、理想論だけれど優しい答えが私は好きですね。最後には彼らは、OZそのものであるジョンとヨーコからも祝福されたのですから。

そんなわけで、最後の最後まで手に汗握る展開で飽きさせませんでしたよこの作品。夏の田舎を舞台にしていながら、ネットを介してのサイバーな戦い。いかにも日本的なアニメーションでありながら、万人に向けて作られている間口の広さもありますね。序盤の設定さえすんなりと通り抜けられれば、誰でも楽しめるんじゃないのかなあ。無理に設定部分を追おうとしなくても、作品内で繰り広げられるひとびとの想いの交わりとかは十分に伝わるでしょうし。

結局、そこに生きているのが人間ならば、その方法は変わっても分かりあえる繋がりあえる伝わりあえる、そんなシンプルなメッセージをむやみやたらにハイクォリティな映像で楽しませてもらいましたよ。いやいや、これはメディアとして発売されたらぜひとも買いたいですよ。BD版待ちー。

そうそう、ノベライズ版は先行で発売されていたようですね。ノベライズ担当は角川文庫版は『ムシウタ』の岩井恭平じゃあないですか。また違った切り口でこの世界を描いていてくれそうなので、こちらもチェックしてみたいですね。

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  1. とりあえず8/11に放送するのは見ること決定。てかBD買うかも []

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 を観てきた

公開初日に思い出したかのように観てきました。世間的にあまり評判になってないというより、私がほとんど事前に情報を集めていなかったせいか、満員の劇場を見て少々驚かされました。みんなエヴァ好きなんだなあと妙な親近感を感じたり。そして明らかにリアルタイムで見ていない世代、果ては小学生低学年の親子連れがいたりと、変なトラウマ植え付けられなければいいなと余計な老婆心まで抱いたり(笑)

てなことで、全開の劇場版から10年。TV放映から12年。今さらリメイクなんてどうよと思いながら見たら、とんでもない。確かに完全新作と謳うだけの出来。クォリティについては言わずもがな、キャスト陣の演技も、良い意味で円熟した、過去作品とはまた違った、大人びた印象を受けました。声優陣も自分の中で自分なりの解釈でもって新規に作品に望んだという感じ。同じセリフでも、TV版と本作では、ニュアンスの違いが感じられるのは、あるいは観ている私の方が持っている予備知識が補正をかけていたのかもしれませんが。
また、情報過多な演出自体は比較的抑えめ? 映像の情報量は圧倒的に増えてますが、洗練され、必要な情報が適当に提供されてるように思えたので、混乱するより今後の展開がどうなるのか予想するのが楽しくなってしまいますね。

「序」におけるストーリー展開は、ほぼ TV 版そのまま。一部設定に改変があり、使徒のナンバリングが異なったり*1、その他気付いたこともいろいろあるけど、かなりネタバレになりそうなので自重。
何はともあれ凄い作品でした。次回予告も大変期待させるもので、次から大幅にストーリーが変わってきそう。この作品が新訳なのか新約なのか、とにかく次も絶対観なければいけないと思わせる導入編でした。否定派の人も1度は見ておいて欲しいなあ。

EVANGELION.CO.JP

  1. サキエルが第3使徒から第4使徒に、シャムシエルが第4使徒から第5使徒に、ラミエルが第5使徒から第6使徒になっている []

『SAW2』を観た

ソウ2 DTSエディション

前作観てからしばらく経ったのだけど、『SAW3』が公開される前には観ておこうということで観た。

前作は低予算ながらも巧みなストーリーで魅せてくれたけれど、本作は舞台が閉鎖された一軒家、かつ巻き込まれる人物が一気に8人に増えたせいで、緊迫感とか密閉感とかがやや薄れているかな。タイムリミットが設定されていて、迫り来る死とか、お互いに生まれる疑心暗鬼から生じる対立とか、尺が短いのできっちりと描き切れてなかった感じ。

舞台をお膳立てし、犠牲者たちの真理を逆手に行動を先読みした仕掛けを施すジグソウの手管は、作中では見事なのかもしれないけど、どうも観ている方からすると自らドツボにハマって行ってるように見えて、説得力不足。
最後の最後で明かされた真相についても、最初から疑ってみていた部分もあって、半分あたって半分予想外で、さすがに前作のように度肝を抜かれるほどではなかったのが残念ですね。

まぁ、2本合わせても3時間と、休日に観るには適当な長さなので、サスペンスもの(ちょいグロ有り)が好きで未見ならばお薦めのシリーズかと。

最新作は昨日から公開されてるけど、家からはちょっと遠いなぁ。会社帰りに行こうかな?

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