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高遠 豹介 Tag Archive
藤堂家はカミガカリ〈3〉
帰ってくるから、絶対。大切だから、この家が。矢が降ってきても帰ってくるから。
藤堂家で毎日を過ごす神一郎と美琴の前に現れた、新たなハテビトはギリシャ勢力のアルテ。アルテの攻撃に苦戦するふたりを助けたのは、かつて敵同士でもあったレッテで……。一方、春菜は親友の沙紀の言葉に心が揺れていって。
相変わらずのノリは健在で何より。
藤堂家での神一郎たちの軽い掛け合いが楽しいですね。日常はやたらとテンション高く進んでいって、さらに敵が出てきても緊迫感を余り感じないのに命のやりとりだけはしっかりとやっているギャップ。この妙な感覚は、この作品ならではですね。
突然の親友・沙紀の恋バナに戸惑う春菜。それもそのはず、沙紀の気になるお相手は神一郎で。自分の気持ちをはっきりと口にできない弱さが災いして、悶々と時間を重ねながらも、神一郎の鈍感さと、沙紀の勘違いで大事にならずに片が付きましたが。けれど、今回のエピソードのおかげで、春菜も少しだけ自分から神一郎へ近づこうという勇気が湧いたみたいだし、神一郎の方も春菜に対して家族以上の気持ちを、ほんの欠片でも感じ始めたかな?
もっとも、神一郎が藤堂家に留まり、春菜を見守る理由は、負い目に寄るところが大きいから、これからさらに距離を縮めようと思ったら、過去の事実を明かし、許される必要があります。そのハードルは高いけれど、意外にこの作品のノリだとさらっと受け入れてくれそうな気もしますね。
奇妙な縁で共闘することになった北欧勢力のレッテとミリカも良い味出してるし、毎回ちょい役でちょっかい出してくる吸血鬼勢力も今回は見せ場があったり。今巻の表紙も謎なキャラですが、読んでみれば意味が分かります。
そんな感じでまったり進む独特の雰囲気のシリーズ、今回も楽しませてもらいました。なんだか、いったんここで話が終わりそうな雰囲気をあとがきから感じましたが、続いてほしいですね。
hReview by ゆーいち , 2008/09/19
- 藤堂家はカミガカリ 3 (3) (電撃文庫 た 21-3)
- 高遠 豹介
- アスキー・メディアワークス 2008-09-10
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藤堂家はカミガカリ〈2〉
春菜が変なんだ! ありゃ春菜じゃねえ。変菜だ変菜!
藤堂家に居候する神一郎と美琴の前にアフロ頭の変な奴・ホウジがやってきた。何者かに命を狙われているという彼が持つイルフィニの能力で、春菜は神一郎にべったり。元に戻すためにかかる時間は数日、その間、何のなければいいなんてそうは問屋が卸さなくて。ホウジを狙うのは同じ日本勢力のゲンジとアオイ。ナンパなゲンジと見た目幼女なアオイがホウジを狙う理由とは……?
前巻に引き続いて、シリアスなんだかゆるいんだか微妙なノリで展開する物語ですね。そのくせ戦いの結末だったりは何気に容赦がなくて、当たり前のように死んでしまったら、生き返ることなどないわけで。その辺の微妙なバランスが、シビアな展開なのに殺伐とせず、わりとあっさりと流せるような感じになっているのかも?
まぁ、それは善し悪しで、美琴の大切な育て親が犠牲になったこととか、アオイの大切な人が失われてしまったこととか、その衝撃に対してのリアクションが薄く見えてしまって、そのショックが伝わりづらいのかなあ。割と前向きにみんな生きてるので、落ち込みまくるような展開じゃないんですよね。
今回の物語は、次巻以降へ続く事件のための下準備的な感じ。どうやら日本勢力の中にも様々な思惑があるようで、一枚岩では決してない、その勢力内で、どんな混乱が生まれるんですかね?
藤堂家のふたりは、神一郎と美琴のいる生活を自然と受け入れてきて良い感じ。その家族一歩手前の感覚もなんとはなしに暖かい。特に今回は春菜のだだ甘えっぷりが見られて、なかなかに美味しゅうございました。
hReview by ゆーいち , 2008/07/17
- 藤堂家はカミガカリ 2 (2) (電撃文庫 た 21-2)
- 高遠 豹介
- アスキー・メディアワークス 2008-05-10
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藤堂家はカミガカリ
シリアスに見えて実はほのぼの って、表紙はなんでこのキャラなの?
建代神一郎ことタケシロと天霧美琴ことアマギリは、ハテシナから人間界にやってきた。一般人であるはずの少年・藤堂周慈を護衛するために。どうにかこうにか藤堂家に居候し、周慈、春菜の姉弟と微妙な共同生活を送りつつ、周慈を狙う他のハテシナ勢力と人知れず戦いを繰り広げていく。
冒頭からやたらと殺伐として展開を見せつつも、中盤~終盤の藤堂家のふたりとの関わり方が良い感じで、読み終わってみればすっきりとした印象の作品でした。
主人公となる神一郎と美琴の武器が、方や宝剣・クサナギ、方やデッキブラシという訳の分からない組み合わせで、敵との戦いもどこまでが真剣なのか、気が抜けているのか、緊張感一辺倒な展開じゃないあたりが新鮮でした。
過去の出来事により、運命を変えられてしまった周慈と春菜。春菜の身を襲った事故の原因の一端を担っている神一郎。現在の周慈を鍛えることで、彼と奇妙な師弟関係が生まれていく美琴。そして、この戦いを通して、パートナーとして成長していく神一郎と美琴。そんな様々な関係が物語の進展にあわせて自然に発展していくのが素敵ですね。
ハテシナの勢力争いは血なまぐさいワリに、終わってみるとなんだか良作のホームドラマを見ていたみたい。一度分かれた彼らが、もう一度再会するというエピローグは、分かってていても、やはり温かい気持ちにさせられました。
hReview by ゆーいち , 2008/03/05
- 藤堂家はカミガカリ (電撃文庫 た 21-1)
- 高遠 豹介
- メディアワークス 2008-02-10
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