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片山憲太郎 Tag Archive

紅~醜悪祭~〈下〉

stars 君にお願いしたいのは、とっても大事な仕事よ。今夜の主役。特別ゲスト

《弧人要塞》星噛絶奈の前に、真九郎は為す術もなく破れた。依頼主である瀬川静之からの、失踪した姉捜索の手がかりを、絶奈に見出しながらも、真九郎には打つ手が見つからない。未だ消息の知れぬ紅香、真九郎を気遣うような夕之や銀子の言葉。そして、紫に問いかけられた自らの夢とは、の問いに答えも見つからないまま、クリスマスが訪れ、そして絶奈が催すイベントへの招待が告げられた。

これが大人の事情ってヤツか!

爆発しろ。

えー、ということで、下巻ですが、完結してません。全然、これっぽっちも、完膚無きまでに。ってか、これ、ジャンプで言ったら十週打ち切りコースのラストシーンですよね。

相変わらず、悪意に悪意に悪意。善意の欠片が見えたかと思ったら、それを叩きつぶしてやらんがごとく突きつけられる最悪の展開。こりゃあ、厳しい。真九郎も救われない報われない。

絶奈のトンデモなスペックは、あんな理由で説明付けちゃって良いのかしら。まぁ、裏十三家は人外の集合ってことで無理矢理納得しておけということでしょうか。

そして、真九郎はやはり紫がいないとヘタれ具合が加速してきますねえ。彼女がどういう経緯で、登場できたのかとか疑問はありますが、いよいよ反撃開始か? ってことろで終わるんだもんなあ。

アニメとの絡みでこのタイミングの発刊が必要だったんだろうけれど、このボリュームではあんまりです。残念無念。話自体は面白いのに、この半端感がどうしようもないです。しっかりと締めて欲しかった。

hReview by ゆーいち , 2008/04/25

紅~醜悪祭~〈上〉

stars 柔沢紅香死す!? 衝撃的な展開と引きに続刊が激しく待ち遠しい そしてロリ

クリスマスを目前に控え、真九郎は揉め事処理の仕事も入らず、銀子への情報料の支払いを滞らせねちねちといびられながらも、平和な時間を過ごしている。紫に振り回されつつも、彼女と過ごす時間に幸せを見いだしながらも、唐突にその幸せは霧散する。銀子からもたらされた、柔沢紅香殺害の報。何もできず苦悩する中、真九郎は6歳の少女・静乃から失踪した姉を見つけてほしいとの依頼を受けて……。

うがあ。この引きはひどすぎる。とっとと続刊を出してください。

真九郎の目標である紅香の死という情報から始まる物語。そして強烈な引きで続いてしまい、なんとも生殺し。しかし、この作品に出てくるキャラはどんどん人間離れしていってるなあ。〈孤人要塞〉のデタラメさといったらもう……。

後半の展開は、次巻への続きがあるせいか燃え度としては今ひとつな部分もありますが、ここから立ち上がってこその主人公。絶体絶命な状況下、真九郎は勝機を見いだせるのか、あるいはさらに斜め上の展開が待っているのか?

それにしても序盤の平和な展開はまったりできて良い良い良い。銀子フラグも夕乃フラグもしっかり立っているのに、それをへし折ってまで紫を優先する真九郎はやっぱり真性じゃないのか? 無性に触れたくなるとか、妙齢の女性にならいいけど、さすがに16歳が7歳の女の子に抱く情動じゃない(笑) 本編は重い展開まっしぐらだけど番外で、今回の序盤みたいな軽いお話も読んでみたいなあ。

そして、クリスマスを醜悪祭と名付けるような作者のセンスはやっぱりすごい。てっきりなんか陰鬱なイベントを称してるかと思ったんだけど、この流れだとクリスマスのことを指してるようにしか思えないんですよね。いったいどんな展開を用意しているのやら。とにもかくにも期待高まりまくりです。

hReview by ゆーいち , 2007/11/30

紅―ギロチン

紅―ギロチン読了。

あ~、紫は可愛いな。禁断の世界に踏み込みそうになるくらいの魅力にあふれた七歳ここにあり。年の差なんて気にしない純愛っぷりが素晴らしい。

それはおいておいて、今ならわかる。確かにこれは西尾維新ぽい。登場人物の配役が、かちりとはまりそうな気がします。それぞれ味は違うのですが。

『電波的な彼女』に比べれば、悲惨さの描写はやや薄く、ヒーローもの的な展開の本シリーズですが、主人公・真九郎の成長過程と、周囲の人物との関係を楽しむことができて重畳。もっとも、冒頭の猟奇犯の描写は飯を食いながら読むものではないとやや後悔しましたが(^^;

新キャラの『ギロチン』との決着がお預けになったのは、ご都合的ではありますけど、真九郎自身の未熟さや、悪宇商会の組織としての巨大さ、どうにもならない理不尽さを抱えたままの世界を、再認識させる装置としての役割は十分に果たしていたような。未決着なままだけど、なんか知らないところで果てたりしてたらも非常に残念なので、どこかで再戦を描いてほしいところです。

容赦なく厳しい世界を描きつつも、そこに確かにある、小さな暖かいものを守ろうとする真九郎の三流さは、だからこそ尊いものと思えたりします。『電波的な彼女』シリーズともども、非常に先が楽しみな作品です。

紅読了。

「電波的な彼女」と世界観を一にしており、一部の登場人物および設定が重複しているため、そちらも読んでいれば、さらに楽しめますが、知らなくてもふつうに楽しめそうな構成になっています。

いや、面白かった。ヒロインの紫のツンデレぶりはあざといような気がしなくもないのですが、それでの彼女のまっすぐな言葉は私の心を抉ります。生い立ちからして特殊な境遇にある彼女の、主人公、真九郎との関係の穏やかな進行具合は、この殺伐とした作品世界の中において、輝いて見えます。

ドタバタ分多め、重さ控えめで、腹の底がキリキリするような後味の悪さが薄れ、さわやかな読後感が印象的でした。とても「電波~」の作者が書いたとは思えない(笑) 文章は間違いなく片山 憲太郎氏のものですが、気持ちよさが残るのは新鮮でした。

それはそうと、「電波~」の方の新刊も期待したいですね。本シリーズとの相互補完もできるし、各作品の登場人物のクロスオーバーといったちょっとしたお遊びも見てみたいところです。

ああ、これで紫が7歳でなかったらなぁ……(;´Д`)

電波的な彼女 ~幸福ゲーム~

電波的な彼女 ~幸福ゲーム~読了。

今巻も素晴らしい。幸福潰しの理由付けとしては、種明かしが行われるずいぶん前から予想がつくのですが、そこまでの展開が良いですね。主人公のジュウは不良になりきれない中途半端さを引きずったまま、自身の信念に従いまたしても面倒ごとに首を突っ込んでしまいます。腐れ縁・天敵とも思われた、雨の妹である光が、彼の行動のトリガーとなるあたりがジュウの本質を上手く描いているですね。円かも雪姫もなんだかんだで付き合うあたり、ジュウという主人公はこの作品世界においてよほど奇妙な人物なのでしょう。ま、彼を筆頭とした変人の集団というと実も蓋もありませんが。

や、しかし、最後の一ひねりは上手い。ホントに肝を冷やす急転直下の展開に唸らせられます。事件が解決しても、その後に残るのは爽快感ではなくやるせなさであるという点が、現代ものらしくて皮肉が効いてます。

そして、どんどん雨が可愛く思えていく絶妙さ。電波ゆんゆんでも雨ならいいかななんて、思考をジュウとダブらせて思えてしまうのは、作者の力量故でしょう。

それにしても、なんだか変なフラグが立ちまくってるなぁ。どうにも優しくない作品なだけに、レギュラーの女性陣がヒドい目に遭わないことだけを願わずにはいられません。

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