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もて?モテ!〈6〉 ある日二人三脚でぎゅうぎゅうにっ!
モテ力を困っている女の子自身のため以外に使いたくないのは、今でも変わってない。けど、舞衣ちゃんが泣いたんだ。それを放っておけるわけないだろ? 女の子を、舞衣ちゃんを泣かせておいて、黙っていたらなんのためのモテ王なんだよ。
モテ携帯を使い我が世の春を過ごすモテ王、良太郎(間違い。過ごしてない)。芸能界でトップアイドルとして活躍するクラスメイトの舞衣の頼みを聞き、六花や麻姉、女の子たちと一緒にバラエティ番組に出場することになってしまった! ビキニのトップをバトンにゴールを目指す二人三脚、身体にさわって当てる目隠しゲーム! ゴールデン番組なのにギリギリなハプニングばかり起こって、良太郎の理性はどうなる!?(第一話)財閥のお嬢さま・明日香と一緒にバイトに入って急接近!?(第二話)風邪をひいた良太郎を必死で看病する家族。揺れる六花の女心、裏おモテも見れちゃうよ!
キャラクターの増加も一段落したのか、これまで攻略してきた子たちのエピソードをもう一周やるのかと思わせられるような流れ。いい加減、良太郎の両手でも抱えきれないくらいの粒ぞろいを侍らせておいて、それでもその信念は揺るがず曲げず偽らず。その覚悟やよしといったところですが、それでも自分の信念を絶対とせず、臨機応変に立ち回れるあたりは、物語開始当初の右も左もわからなかったような情けなさが先に立った彼とは別人のような気も。
そんな良太郎の成長に当てられたのか、生暖かい目で彼を見守っていたはずのモテ携帯に宿っていたモテ神さまであるサクヤからまでも唇を捧げられたり、もはや携帯の神通力云々ではなく、良太郎自身の魅力MAX状態に達しようかという雰囲気ですね。話が進むにつれて、ないがしろにされつつあったサクヤのこういった行動は、やっぱりフラグの成立を感じてしまいますねえ。
とはいえ、お話の収束点はやっぱりぶれない六花ルートをゆっくりと進行中な風情。良太郎を中心としたモテ王国の結束は揺るぎないものになりつつあるけれど、女の子同士の気持ちは簡単には割り切れないよなあ。横のつながりも友情という形で強まるエピソードを重ねているけど、最終的に良太郎が誰を選ぶのか、あるいは全員を選ぶのか、お話的なハッピーエンドとヒロイン的なハッピーエンドは違う形になりそうだけれど、納得のいく答えで笑顔を見せてほしいですね。
……まぁ、それはそれとして、どんどんぇちぃ描写が増えてきているのはサービスサービスってことなのでしょうか。もはや、決定的な一線を越えないだけで、あらかた許してそうな感じがするのですががが。何をされても許されてしまいそうな据え膳状態に、善なる理性はいつまで持ちこたえることができるのやら(笑)
hReview by ゆーいち , 2010/02/12
- もて?モテ! 6 ある日二人三脚でぎゅうぎゅうにっ! (MF文庫J な)
- 長野 聖樹
- メディアファクトリー 2010-01-31

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剣の女王と烙印の仔〈3〉
ぼくはもう、おまえの檻なんかじゃない。ミネルヴァのために、這いずり回ってでも生き延びて、戦う。そう決めた。いつかおまえを捕らえて、つなぎとめてやる。おなえなんかに喰われるものか。ぼくは――。
命運を喰らう《獣の烙印》を持つ少年クリスと、予知能力を持つミネルヴァ。彼らが身を置く銀卵騎士団は、遠征軍と将軍デュロニウス軍とに挟まれて窮地に陥っていた。そんな中、デュロニウスは「クリスを差し出せば攻撃はしない」と脅しをかけてくる。仲間を守るため、クリスは捨て身の作戦を考えた。それは、《獣の烙印》の力が最も活性化する新月の夜に投降し、冥王の力でデュロニウスを倒すという、危険な賭けだった。
プリンキノポリ奪還に成功したのもつかの間、聖王国軍の圧倒的へ威力に取り囲まれ逃げ場のない銀卵騎士団。聖王国軍を指揮するデュロニウスの暴虐に対して、フランチェスカが取った起死回生の一手は、まさに薄氷を渡るかのような危険きわまりないもので。
いやぁ、これまでの巻にも増して、クリスの追い詰められっぷりが半端ないものになってきた第3巻。敵対するデュロニウスは実の父親で、けれど自らの野望のためには血のつながりなどあっさりと切り捨てるような冷酷さと非情さを併せ持つ男。その危険な意志と策は、銀卵騎士団へ向かうのではなく、むしろ弱き市井のひとびとへと向けられ、味方から生け贄を差し出させるかのようないやらしい悪意に満ちたもので何とも非道。
自分の身を危険にさらし、それでも皆を守ろうとするクリスの思いさえも蹂躙するデュロニウスの烙印の力。呪われた力を宿すものたちの殺し合いを繰り返すたび、クリスが敵を手にかけるたび、彼の身に宿っている獣の力が増し、守ろうとしているはずの周囲の皆の命さえも脅かそうとするのは皮肉ですね。クリス自身が、自分の命の価値に重きを置かないのも、そんな穢らわしい力を忌避しているからのようだけれど、今回の戦いを通じて、そしてミネルヴァたちとの出会いと、何よりも同じ境遇にあるけれど正反対の生き方をしているジュリオとの出会いが彼の中で何かを変えていったかのよう。
もう、望んで死へと向かい、死に損なうことに絶望し、自分の心を壊していく彼の姿はなくて、生きるために、守るために、自らの身に巣くう獣さえも飼い慣らし力とし、戦うことを選ぶ決意を果たしたことで、彼の成長がはっきりと実感できましたね。浅からぬ因縁を持っていたデュロニウスとの決着は思ったよりもあっさりしたものですが、そこに至るまでのクリスのいじめられっぷりが悲惨で悲惨で、あの逆転を手放しで喜んでいいものやら……?
悲壮な覚悟といえば、フランチェスカが今回行った作戦もまた多大な犠牲の上に成り立つ逆転の手。誰かにその罪を告白して心を安らげることなど決して赦されないと、何よりも自らに課しているフランチェスカ。その心を汲み、同じように自分の甘さを殺し、ただ目的のために指揮を執るパオラもまた、同様の覚悟をもう一度刻み込んだかのようですね。フランチェスカが掲げる大目標のため、駒となることを厭わない騎士団の面々の覚悟もまたなまなかなものではないと思い知らされる戦いでしたね。
そんな覚悟が皆を変えていったエピソード。エピローグではミネルヴァたちの師・カーラがついに登場。自分が戦いを楽しむためにミネルヴァたちを敵対するように育て上げたという享楽主義者にして圧倒的な実力者。彼女の登場でまたパワーバランスが危ういものになりそうですが、戦場での師弟の再会が果たしてどのようなものになるのか、期待して待ちたいと思います。
hReview by ゆーいち , 2009/11/15
- 剣の女王と烙印の仔III (MF文庫J)
- 杉井 光
- メディアファクトリー 2009-10-21

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聖剣の刀鍛冶 #7 Unrivaled
セシリーの仲間が、ハンニバルのおっちゃんたちがきっと戦っている。足掻いている。さあどうするのセシリー。あなたは今、何をするの。何をするべきなの。何度でも言うよ。あなたが言う地獄とか絶望とかそういうものと今も戦っている人たちがいる。だったらあなたは何をするの?
刹那、セシリーの目に飛び込んできた光景は、悪魔の群に蹂躙される独立交易都市ハウスマンだった!! 剣となったアリアを提げ、都市内へと突貫するセシリーを待ち受けるのは――!? 一方、都市の中にいたリサは突然の帝国軍の襲撃に遭い、ゼノビアと二人きりで人外の跋扈する都市内を逃げまどっていた。愉悦の笑みを浮かべて蛮行に耽るシーグフリードの深謀は果たして……?
いやぁ、前巻のあのとんでもない引きからどう逆転してみせるかと思ったら、これはすごい展開でしたね。絶望に倒れようとしていたセシリーは傍観者で、それを立ち直らせたのは彼女の相棒のアリアで、そして、アリアが言うように、あの場所で諦め、死を受け入れようとしていた住人たちなどいなかった、皆が皆、なすべき事をなし戦っていた、まさに総力を結集した攻防にひたすら胸を打たれます。
もともと、主人公であるセシリーは、その身の丈に合っていないような「すべてを救う」なんていう無茶な夢と信念を掲げ、これまで傷つきながら戦ってきたわけですが、その願い、セシリーの思い描いていた形とは違う、むしろそれ以上のより良き形で実現されつつあることに感動を覚えますね。騎士という使命を自らに課し、すべてを守るために戦うことを覚悟していた彼女ですが、この街で暮らすひとびとが、同じように自らを守るため、そして近しい誰かを守るため、立ち上がり立ち向かうことができたというのはまさに理想的な展開だったのではないでしょうか。
それを知ってからのセシリーの活躍もさることながら、もう一人の主人公・ルークも倒れたままではいられない。彼女の声を、活躍を、想いを受け、立ち上がれないなんて格好の悪いところを見せていられない、そんな意地にも似た対抗心がなんとも彼らしいですが、その根っこで、ルークはセシリーを、そしてセシリーはルークのことを何よりも信じ、誰よりもその力を認めているからこその共闘だったんじゃないかなあ。戦いの熱に浮かされたかのような「私の男」「俺の女」発言も、単なる男女間の恋愛感情だけでなく、これまでともに戦ってきたからこそ生まれた戦友的な熱くて泥臭い感情も含まれていそう。
そんな街一丸となった皆の活躍でなんとか陥落を免れた独立交易都市。それでも世界は否応なしに変革していくし、黒幕たるシーグフリードはその目的実現のため着実に駒を進めているよう。彼の身の異質さと、彼の目的の狂気さと、それを打倒するためにはただひたすらに強くあらねばならぬ。その強さを得るために、正しく強くなっていくために、最強を目指すというセシリーたちの純粋な想いはきっとこれから結実していくのでしょう。
ようやく訪れたひとときの安息に、ぎこちなくいちゃつくセシリーとルークの姿がほほえましくて、ああ、皆が守り抜いたのはその平穏なんだなと改めて実感させられる幕引きでした。
hReview by ゆーいち , 2009/11/15
- 聖剣の刀鍛冶(ブラックスミス)〈7〉 (MF文庫J)
- メディアファクトリー 2009-09-25

三浦 勇雄
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もて?モテ!〈5〉 ある日俺だけなぜか混浴!!
とりあえず、この儀式は終わったわけですが、リョウ君……続き、しますか?
学期末テストが終わり、六花の補修も無事に乗り切り、ようやくみんなで始まった良太郎たちの夏合宿イン孤島。そこで巻き起こるトラブルは孤島につきものの殺人事件(?)に夏の風物詩のお祭りと怪談。良太郎と仲良くなろうと密かに目論む、ライバル同士な女の子たちの恋のさや当ても激化! 暑い夏は、まだまだ始まったばかりです!?
キャラクターの増加に歯止めがかかったのか、前巻に引き続き夏の小旅行、後編的なお話。だんだん各キャラの立ち位置が決まったきたような気もしますが、そろそろ空気と化しそうな娘もいたりして不安を覚えたりしますが。
良太郎自身も、だんだんと周囲の女の子からのアタックをうまくいなせなくなってきてるような感じですね。美味しいシチュエーションをこれでもかとお膳立てされ、もはや彼の理性は風前の灯火といった風情。いや、それでも最後の最後で一線を越えないあたりは鋼の精神力というか、あるいは、単なるヘタれというか……。うむむ、これはお話の都合とはいえ、後者な気がしてなりません。なんだかんだで、自分の目的を最優先にして、女の子たちの心の奥底にある想いにまで触れることができてないというあたりが、良太郎のまだまだ精進不足なところなのかもしれませんね。これからもまだまだキャラが増えていったら遠くなく破綻しそうな雰囲気ですけどねえ。
お話的には流れがだいたい確定してきて、並み居るライバルたちの中で、積極的になりきれない義妹という微妙な立ち位置の六花が、どうやって良太郎と思いを通じ合わせようかといったところが焦点なのですが、前巻のラストと、今巻のラストを見ちゃうと、もうお前ら相思相愛じゃねーかYO! とこのほほえましいすれ違いっぷりに頬を緩めてしまったり。
それでも決定的に一歩を踏み込むことができないのは、やっぱり良太郎が壁を作ってひとりに対して深く踏み込むことを自信で禁じているからなんですよね。その壁をどうやって打ち崩すのか、それは良太郎がすることじゃなく、パワフルに彼に思いを寄せる彼女たちが、やらなければいけないことなんでしょうね。
すでにモテ王が女の子を攻略するお話じゃなくて、鈍感な王子さまを誰が振り向かせるかって流れになってきてますね。モテ携帯の神さまこと、サクヤの存在価値がどんどんと低下していっていることに一抹の不安を覚えたりするのです。
hReview by ゆーいち , 2009/11/07
- もて? モテ!5―ある日俺だけなぜか混浴!! (MF文庫J)
- 長野 聖樹
- メディアファクトリー 2009-10-23
- Amazon | bk1
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僕は友達が少ない
これはそんな残念な部活に集う残念な連中の、開始十ページにしてヒロイン二人がゲロを吐くような、とても残念な日常の物語――……
学校で浮いている羽瀬川小鷹は、いつも美少女だけれどいつも不機嫌にしているクラスメイトの三日月夜空が、ある日ひとりで楽しげに話している様子を目撃する。超常現象的な何かが見えるのかという問いに、エア友達と話していただけという斜め上の返答をよこす夜空。ふたりはどちらも友達がいないというそれなりに深刻な悩みを抱えながらもどうすればいいかわからない。しかし、小鷹の些細な言葉から、夜空は友人を求めている人たちを集める部活『隣人部』を立ち上げて……。
……でもちょっとウラヤマシイ……。
そんな友達の少ない(グサァッ!)残念な連中が作り上げた残念な部活『隣人部』の残念な日常をこれでもかと描くお話。
前シリーズの『ラノベ部』もそうだったけど、こういう日常系のお話は共感できるかどうかでかなり評価が分かれてきそうだなあ。まぁ、こんな残念で愉快な連中とはついぞ知り合ったことはないのですが、彼らの抱えている友人が少ない事への後ろめたさや、充実した毎日を送っている他者への羨望の気持ちとかは分からないこともなかったり。
友達ホイホイ的な思い付きで立ち上げた『隣人部』、冒頭のエピソードを見るとまだまだ人数は増えていくような感じ。今回は、コワモテ転校生で距離を置かれている主人公・小鷹と、エア友達と談笑する夜空や、お嬢さまだけど友達がいない星奈、邪気眼妹な小鳩、たくましい男にあこがれる女装少年・幸村と、まぁ、これだけでも残念な連中がこれでもかと登場していますが、まだ何人か名前だけの登場なお方がいらっしゃるようで。徐々に魔窟と化していく隣人部の部室の中で繰り広げられる非常にアレげな日常という名の非日常は、そのパロネタと相まって、やっぱりコメディとしてはなかなか上質な感じがしますね。
やや自虐的に、これまたひとによってはトラウマをぐりぐりと抉られる思いがしないこともないかもしれませんがねっ!
夜空と小鷹の幼少時代の思い出とかが、因縁めいた再会を演出していますが、1巻の雰囲気からするといじられっぱなしの肉こと星奈さんの方がヒロインめいてるような気がしますね。小鷹が妙にフラグを立てているような気もしますが、その意味にお互いが気付かないあたり、対人スキルがまだまだだなあという感じも。まぁ、いろいろといじられまくって半泣きになる彼女の姿がやたらと楽しいというのもあるのですが。
さてさて、ハタから見ればすでに友達関係になっているこの奇抜な部活の奇妙な部員たち。メンバーが本当に望んでいる友達関係というのがどんなものなのかとか、目的が手段化しているんじゃないかというツッコミは当然あれど、そうやってわいわいと乾いた毎日に他者との会話という潤いを与えてくれるオアシスのような空間で、これからどんな悲惨な笑いが巻き起こるのか、楽しみですよ。
hReview by ゆーいち , 2009/09/27
- 僕は友達が少ない (MF文庫J)
- 平坂 読
- メディアファクトリー 2009-08-21
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