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Missing〈13〉神降ろしの物語・完結編
後味の悪い終わり方ですね。でも、最初から最後まで一貫して描かれていたテーマからすると、各キャラクターの最期は、それぞれ迎えるべくして迎えたものなのかもしれませんね。
救いをもたらされることもなく、文芸部メンバーも散り散りになり、唯一日常へと帰還できたのは近藤と、稜子の二人だけ。この二人が、異常な風景を描き続けてきたシリーズの中にあって、ひたすらに平凡で普通であったことが、運命の明暗を分けたということでしょうか。理性的たらんと必死に自分を保ち続けてきた、木戸野亜紀が最後まで他のメンバーにとけ込むことができず、敵だらけの日常へ放逐されてしまったことが一番哀れかも。空目への仄かな思慕すら、言葉にできなかった堅牢なまでの自我こそが、彼女の不幸。ガラスで象られたケモノはその裡に御しきれない何かを抱えたまま、また一人で生きていくのかと思うと……。
空目は、結局は自らが神隠しに遭った過去の時点で終わっていて、物語の結末にて再びその場所へ戻っただけなのかも。その後、都市伝説となり、新たな物語と化した彼が、いつかどこかの次巻と場所で近藤らとまみえることがあったとしたら、それは幸と不幸、どちらの結末が用意されるのか興味は尽きません。
何もかもうやむやな、らしいといえばらしい結末。このシリーズで描かれた物語は徹頭徹尾、神隠しを巡る物語であり、これまでに語られたすべてはここへ収束するための断片だったというなかなかに壮大なストーリーでしたね。惜しむらくは、校正不足で誤字脱字が散見されたこと。こればっかりは興醒めで、残念なことこの上なしでしたね。
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Missing〈12〉神降ろしの物語
12巻ですが、ちゃんとこれまでの11冊も全部読んでますよ? 感想書いてないだけで。
ということで、シリーズ最終章の前巻。役者は全て舞台に上がり、傍観者たる我々は、この物語の幕引きを見届けることしかできないわけで。すでに、異界と化している学校で、何も知らずに日常を送る一般人たちは、すでに贄としての役割を強制的に背負わされ、また「運悪く」犠牲になる誰かのあまりに淡々とした扱いこそが空恐ろしく感じられます。
怪異の蔓延る隙間は、本作にしてついに携帯電話なる近代的なアイテムを媒介してさえも感染をはじめ、まさに逃げ場なし。唐突に現れた『機関』の芳賀の動向も気になるし、袂を分かった近藤と空目ら主人公グループの復縁はあるのか? 魔道士と魔女の対立すら予感させるに止まりながら、残すところ1冊。まさに引き込まれるお話であります。
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Missing〈11〉座敷童の物語・完結編
明らかにされる魔女の目的。学校という一種の閉鎖空間が、そのまま魔女の釜の底であるかのように手駒は揃い、目的達成のための準備は進んでいって。
それぞれの登場人物が、出会いの中で自分を取り戻したり、失ったり。近藤の友人を思うあまりの行動が、凄惨な結果を呼んだり、俊也はついに自らに科した軛から解き放たれたり。これまでいいところなく、後手後手に回っていた俊也の覚醒ともいえる変化は、その内面の反転とともに、彼がついにあちら側へ渡ったことの現れにも思えます。
役者が揃い、広げた風呂敷を畳んでやるぜ感がひしひしと伝わってきますが、これまでに展開された物語のどれもが、ラストエピソードへ向かって収束している感覚は、なかなかないものではないかと。
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Missing〈10〉続・座敷童の物語
薄! それでも見るべきところはあるし、盛り上がりはありましたね。特に終盤の近藤の心の叫びともいえる心情の吐露。何もできなくとも、稜子を守りたいと願い、それ故に友人を裏切り、圭子を人身御供として摩津方に捧げる苦渋の選択。ここにおいて決定的に道は違え、そしてその間を別ったのは、まさにこちらとあちらのいずれに身を置くか、それ一点に尽きるかと。
“どうじさま”は「童子」にして「同時」。そして、”どうじさま”が見立てた”そうじさま”は空目の弟「想二」にして「相似」。言葉とイメージは連鎖して、ついに全ての始まりである神隠しへと立ち戻ってきた感があります。
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Missing〈9〉 座敷童子の物語
座敷童関係ないじゃん、といった感じの第9巻。上中下の3冊構成ですが、各巻がずいぶんと薄くなってるので、別に上下巻でもよかったんじゃないかなぁ。
話的には再び現れる魔女・十叶詠子、復活する魔道師・小崎摩津方、そして空目らのグループの分裂の予兆、一般人代表だったはずの近藤の選択と決断。
人物の内面を巧みに描き、この空中分解さながらの離反劇を違和感なく見せてくれます。単なる仲良しグループではなく、皆、心の中に人には触れさせることのできない何かを持ち、それを守るためなら裏切りとも取れるような行動も辞さない。この理性的で非理性的な各キャラの行動が、今回はホラー描写よりよほど異常に映ります。
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