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ヒトカケラ

stars 探し物は私の欠片 世界を救うための最後のヒトカケラ

オカルト研究会にはいつもの面々が集まり、ミーティングと称したゲーム大会がこれまたいつものように行われている。そして、部長の輝幸は、部員の一人・蓬莱ありすに恋をしている。思いを告げる機会も勇気も持てないまま、何気なく彼女に言った「相談に乗る」の言葉が、文字通り彼の世界を一変させる。これは、彼女の欠片を探す数日間に起きた物語。

──藤原々々絵ならば買うしかないだろう、と買っておいた作品。内容は辛めの感想を見たことが多かったけど、雰囲気重視で人間大好きな展開は、私自身が大好きなので結構肯定できちゃいます。

輝幸と蓬莱さんの、欠片探しの数日間を別視点で語っているので、構成的には短編2編に近いのですが、キャラクターが魅力的なので、こういう展開もありかなあ。幼なじみの麗華の別の側面は結構驚きでしたが、けれど、彼女のポリシーというものは芯が通っていて真っ直ぐで、報われないかもしれないけれど彼女の幸せを願ってしまいます。

そして、蓬莱さんの運命は、彼女と輝幸が出会う遥か前に、それこそ生まれた瞬間に決まっていたのだとしても、輝幸と出会い、他の部員たちと触れ合った短い時間こそが、彼女に「大切な人」という想いを抱かせたのだという事実に感慨を持ちますね。

必然の別れは、悲しみだけを残すにあらず、その後も続いていく日常は何処までも広がる青空のごとく。そして、プロローグとエピローグの繋がりも気持ち良くて、こういう作風は大変好みなので次のお話も期待が持てそうです。

hReview by ゆーいち , 2007/12/20

ヒトカケラ
ヒトカケラ (MF文庫 J ほ 2-1)
星家 なこ
メディアファクトリー 2007-11
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