SS,ToHeart

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神岸あかり 誕生日記念SSです。ToHeart という作品に出会えたこと、彼女と出会えたこと、感謝することはいろいろありますが。
いつでも幸せに微笑んでいるであろう彼女の、ほんのひとときの時間ですが、お楽しみいただければ幸いで ...

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君にたくさんの花束を

 どれだけ感謝しても、足りないから。
せめて、この花束を、君に送ろう。

「プレゼントで花束を贈りたいんですが……」
いらっしゃいませ、と入店するや否や女性店員に声をかけられた浩之は、思わ ...

SS,ToHeart

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ありがとう、をあなたへ

 燦々と降り注ぐ暖かな陽の光に抱かれて、私たちはのんびりと、ようやく訪れた季節の匂いを楽しんでいた。
穏やかな風にのせて運ばれる、柔らかさに満たされた春の匂いはただ緩やかに、私たちを包み込むようにゆっくり ...

SS,ToHeart

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新しい夜明けに

――新しい夜明けに――
――はぁ……
白い息が澄み切った冬の空気に溶け霞んで消えた。
「もうちょっとだね」
「ああ」
言葉は少なくてもそれだけで十分な。
そんな雰囲気に包ま ...

SS,ToHeart

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空を見上げて

「ほらほら、浩之ちゃん~。綺麗だね~」
「ああ」
「もうちょっとで頂上だよ」
「おう」
「えへへ~」
「しっかし、元気だな、あかり」
「うんっ」
「ま、あとひと頑張り ...

SS,ToHeart

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春風にのせて

 変わらない日常。
変わらない風景。
変わらないあなたの笑顔。
そして、少しずつ移ろいゆく季節……。
――また、春が来たね、浩之ちゃん。

§

厳しかった寒さもだんだん ...

SS,ToHeart

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Promise Ring with…

――かちゃり……
あっ! 玄関の開く音。
浩之ちゃん帰ってきたんだ!
――ぱたぱた……
軽快な足取りで玄関へお出迎え。
「お帰りなさい、浩之ちゃん ...

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Silent Powder Snow

「浩之ちゃん、そっちはどう?」
あかりがオレに訊いた。
「ん? ああ、もうちょっと……」
「じゃあ、浩之ちゃんが終わったら、休憩しよっか?」
「そうだな」
一 ...

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秋風は頬に優しくて……

 ――季節は秋。
厳しかった残暑も今では嘘のように感じられる。そんな穏やかな日々をオレたちは変わらず過ごしていた。
麗らかな午後の陽気もとうに過ぎ去り、少しだけ開けられていた窓から流れ込む風は早く ...

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雨上がりのある一日

side A:Good morning.

「――ん……」
薄暗い室内に差し込み始めた朝日を感じ、オレは目を開けた。
カーテン越しにも感じられる柔らかな朝の陽射し。
昨日の雨が嘘のよ ...