アストロノト!

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stars 38万キロ彼方の新天地へ挑め!

ガルナ港で昼は引っかけ屋、夜は酒場『ノト屋』を営む少年・ノトは、路地裏でガラの悪い男ふたり組に絡まれた少女ナキアミを助ける。国を挙げての月面踏破計画の要、宙士──アストロ──選抜試験に参加するというナキアミ。ノトは彼女の言葉にあまり関心も持たず、もっぱら心を占めているのは、幼なじみで思いを寄せるレンビアのこと。けれど、レンビアの誕生日に意を決してペンダントをプレゼントした直後、天啓を得たかのように突然月へ行くと言い出して……。

魔法と科学が共存する世界。科学文明は遠い昔に一度失われていて、現在はそれを模倣して再現しているような世界。遥か彼方にある月を目指すという、前人未踏の大偉業に向けて死力を尽くす少年少女たちの物語……。と見せかけて、後半で明かされる事実は、その目的を一気にひっくり返すものだったのがちょっと残念。こういう人類の夢的な展開なら、やはり「そこに月があるから行くんだ」という、どうしようもない衝動に基づいてほしかった。そういう意味では、ユァンの「お祭り」発言が一番当を得ていたのかな。

ノトが持つ「月へ行く」という行為の意味が、目的ではなく手段だったというのがちょっと不満に思う原因なんだろうなあ。けれど、それ以上に、月面にたどり着いてから、帰還へ至るまでの展開は感動させられますね。遥か昔に同じ目的を持って、それを実現した先達たちの足跡。こういう歴史のクロスオーバーは、心憎い演出ですね。

世界の住まう人たちの、新天地への第一歩となった月への旅。なんだか、エピローグのどたばたを見るとまだまだ続く? さすがに、その先は無茶とは思うけれど、どういうお話になるのかも気になりますね。あと、レンビアとの関係が煮え切らなかったのが。ノト、そこでこそ勇気出さなきゃ!

hReview by ゆーいち , 2007/12/23

アストロノト!

アストロノト! (MF文庫 J あ 5-1)
赤松 中学
メディアファクトリー 2007-11
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One Trackback to アストロノト!

booklines.net
booklines.net 2007年12月23日 at 20:06:22

[赤松中学] アストロノト!

昼は海に落ちた荷を引き上げる作業を、夜は酒場を盛り立ててと、毎日働きずくめのノトは、魔法陣師である幼なじみのレンビアへ恋心を抱いていた。なかなか思い切ったことができない…

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