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フレンズ×ナイフ〈2〉死神を包む風
あかりちゃん、ありがとう。あかりちゃんのおかげで……亜子は、もっと頑張れるよ。
夜な夜な被害者を生み続ける「辻斬り」の調査を行うあかりは、その過程で正義の味方を名乗る謎の集団「剣持つ聖者」が関わっているらしいということにたどり着く。そして、調査の過程で再会した、幼なじみ・柊撫子。亜子が師匠と呼ぶ彼女は、この辻斬り事件についても何かを知っているようだが、それを頑として語ろうとしない。容疑者らしき少年・司馬と対峙するあかり。彼との会話の中で、行方が知れなくなった亜子の妹・美優と司馬に接点があることに気づいて……。
お話的にはあかりが主人公なんですけれど、彼女は物語の中心ではなくて、最終的には、亜子と美優の姉妹の確執をいかにして解くかという点に収束していくのかなあ?
全容の知れない集団「剣持つ聖者」の登場と、今後に因縁を残すことになる司馬という少年の登場。あかりにとっては雪辱を果たさなければならない相手となってしまった彼の元に、これまた浅からぬ縁を持つ美優が身を寄せているわけで。前回はやたらと殺伐とした展開になってどんだけ泥沼になるんだと思っていたのですが、今回の亜子の発言とかを見ると、なんだか救いが見えてきましたよ?
にしても、亜子が空気でしかたない。あかりにとって、大切にしたい友人以上の存在になっているのに、彼女の素直に気持ちを表すことのできない不器用さのおかげで、肝心なところではぐらかしまくっていてもやもやしますね。これ以上関係が深くなると百合百合ーな感じになりかねませんが、どんとこい! むしろ、そういう展開も見てみたい。けれど、亜子のちょっと足りない感じの性格からすると、そこに恋とかそんなにおいを見つけることはできないので、この微妙にすれ違った関係を楽しむのが正解なのかもしれませんが。
そして、あかり的には結構重要な惣一との関係を進める野望のためには、逆に亜子は恋敵ポジションにいるのが悩ましところ。反転したら大変なことになって、一気にドロドロしてしまいそうですが、はてさて? 飄々とあかりの気持ちをはぐらかしてる感じの惣一自身が、私はなんだか怪しく思えて、今後重要な役割を演じてくるのかと思っているのですが……。
相変わらず、作中内の異能・ソーマ、その他の呼称が激しく厨二病くさくてもにょもにょしてしまいますね。風我絶彩とかね、そのネーミングが……あうあうあう。戦闘シーンの描写がちょっと説明過多なところがあったりして、スピーディーな戦闘をしているはずなのに、スローに感じてしまった場面がいくつか。ああ、それって、マンガがアニメ化されたときに感じる違和感と似てるのかも。
ともあれ、友情を主題においている作品なだけに、今後もっともっとあかりと亜子にはいちゃいちゃしてほしいと思うのですよ。
hReview by ゆーいち , 2008/12/12
- フレンズ×(ウィズ)ナイフ〈2〉死神を包む風 (MF文庫J)
- 星家 なこ
- メディアファクトリー 2008-11
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フレンズ×ナイフ
言われたんです。友達は、全力で守ってやれって。
学生生活の裏側で、人には言えない探偵めいた仕事をこなす橘あかり。ある日彼女の元に、姉からもたらされた新しい仕事の依頼は、クラスメイトの木嶋亜子の護衛。これまで言葉も交わしたこともなかった亜子に近づき、友達認定されるまでは良かったけれど、あかりは天真爛漫な亜子にペースを乱されっぱなし。さらに、守るべき相手であるはずの亜子は、黒い炎を操る不思議な力の持ち主。こんな子を一体誰から守れというのか……?
『ヒトカケラ』は雰囲気良かったんですけどねー。そして、その雰囲気が本作でも散見されるだけに、物語の主軸となる異能バトルの部分が、どうにも浮いて見えてしまって残念無念。他人に興味なくて、けれど気になる先輩の一挙手一投足にドキドキしたり、無自覚でも初めてできた友達である亜子との諍いに、知らずイライラしたりとそういう描写は好きなんですが……。
物語上の敵役となった彼女とも、何も解決を見ぬまま勝負が持ち越されたりで、あとがきからするとシリーズ化予定みたいですから、当面は彼女を追っていくのかあるいは別の事件に関わっていくのか、そんな展開でしょうか。
あかりが身につけている戦闘術と、亜子たちが備えている神器錬成師という異能があって、それがどちらも中途半端に説明されてるだけに、なんだかまだまだ別の異能が出てきたりしませんか? まぁ、それはそれでも、面白くなるのなら良しですが、果たして?
hReview by ゆーいち , 2008/06/03
- フレンズ×ナイフ (MF文庫 J ほ 2-2)
- 星家なこ
- メディアファクトリー 2008-05-21
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ヒトカケラ
探し物は私の欠片 世界を救うための最後のヒトカケラ
オカルト研究会にはいつもの面々が集まり、ミーティングと称したゲーム大会がこれまたいつものように行われている。そして、部長の輝幸は、部員の一人・蓬莱ありすに恋をしている。思いを告げる機会も勇気も持てないまま、何気なく彼女に言った「相談に乗る」の言葉が、文字通り彼の世界を一変させる。これは、彼女の欠片を探す数日間に起きた物語。
──藤原々々絵ならば買うしかないだろう、と買っておいた作品。内容は辛めの感想を見たことが多かったけど、雰囲気重視で人間大好きな展開は、私自身が大好きなので結構肯定できちゃいます。
輝幸と蓬莱さんの、欠片探しの数日間を別視点で語っているので、構成的には短編2編に近いのですが、キャラクターが魅力的なので、こういう展開もありかなあ。幼なじみの麗華の別の側面は結構驚きでしたが、けれど、彼女のポリシーというものは芯が通っていて真っ直ぐで、報われないかもしれないけれど彼女の幸せを願ってしまいます。
そして、蓬莱さんの運命は、彼女と輝幸が出会う遥か前に、それこそ生まれた瞬間に決まっていたのだとしても、輝幸と出会い、他の部員たちと触れ合った短い時間こそが、彼女に「大切な人」という想いを抱かせたのだという事実に感慨を持ちますね。
必然の別れは、悲しみだけを残すにあらず、その後も続いていく日常は何処までも広がる青空のごとく。そして、プロローグとエピローグの繋がりも気持ち良くて、こういう作風は大変好みなので次のお話も期待が持てそうです。
hReview by ゆーいち , 2007/12/20
- ヒトカケラ (MF文庫 J ほ 2-1)
- 星家 なこ
- メディアファクトリー 2007-11
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