ねぇ、笑えてる?
笑えてるかな?
ずっと、待ってたんだよ。
約束、信じてたんだよ。
ずっと、信じてたんだよ。
浩平。
帰って来るのを。
ずっと、待ってたんだよ。
一年。
早かったのかな?
それとも、短かったのかな?
いろいろあったような気もするし。
何もなかったような気もするよ。
でもね、浩平。
浩平のことだけは。
絶対忘れたくないって。
それだけは変わらなかったよ。
だって。
浩平。
わたしには浩平しかいないんだもん。
言ったよね?
覚えてる?
『でもね、わたしはやっぱり浩平なんだ』
『浩平でないと、ダメなんだよ』
今も変わってないよ。
わたしの気持ち。
浩平への想い。
大好きだって。
ううん。
そんなんじゃないよ。
もっと、別の気持ち。
ダメなんだよ。
上手く言えないけど。
ダメなんだ。
浩平がいないと。
わたし、ダメなんだよ。
だから。
お願いだよ。
浩平。
信じさせて。
今。
こうしてるわたしたちを。
夢じゃないんだって。
この温もりが。
夢じゃないんだって。
信じていいんだよね?
浩平の言葉。
信じていいんだよね?
一年。
ずっと。
我慢してたけど。
頑張ってたけど。
もう。
疲れちゃってたから。
やっぱりダメだよ。
浩平がいないと。
ダメなんだ。
ねえ、浩平?
わたし、笑えてたよね?
約束、守れてたよね?
浩平が消えたあの時から。
一生懸命笑ってたんだよ。
ずっと。
浩平が帰って来てくれたあの時まで。
一生懸命笑ってたんだよ。
暑い夏も。
肌寒い秋も。
凍てついた冬も。
別れの春も。
浩平が悲しむと嫌だから。
一生懸命笑ってたんだよ。
お願い。
お願いだよ。
もう。
ひとりにしないで。
浩平。
本当に。
わたし。
淋しかったんだから。
ひとりは。
もう、イヤだよ。
だから。
浩平。
ひとりにならないで。
わたしがいるから。
ずっと。
一緒にいるから。
太陽の輝く夏も。
赤く燃える秋も。
雪の降り積もる冬も。
出逢いの春も。
わたしが一緒にいるから。
ずっと。
一緒だから。
浩平も笑ってね。
一緒に笑ってね。
わたしと一緒に。
いつも。
どんなときも。
もう。
悲しい想いはしないでいいんだよ。
わたしが一緒だから。
もう。
淋しい思いはしないでいいんだよね?
浩平が一緒だから。
もう。
淋しくないよ。
これからもきっと。
一緒だから。
ずっと一緒だから。
夜の静けさが耳に痛いよ。
でも。
不思議だよ。
落ち着くね。
ひとりだと泣きそうだった夜も。
恐くないよ。
淋しくないよ。
浩平の温もりが心を包んでいくよ。
知らなかったよ。
浩平の腕の中。
こんなにあったかかったんだ。
浩平の胸。
こんなに広かったんだ。
ね、浩平?
朝が来たら。
わたし、また笑ってあげるよ。
今までで一番の笑顔。
浩平に見せてあげられると思うよ。
いっぱい遊ぼうね。
いっぱいいろいろなところ行こうね。
一年、待ったんだから。
これくらいのわがまま。
いいよね?
浩平?
夜はまだ長いけど。
夜明けにはまだ早いけど。
待ち遠しいよ。
朝が。
浩平の笑顔が。
それまでは。
わたしも少し眠るね。
浩平、あったかいから。
いい夢見れるよね。
おやすみ。
浩平。
幸せだよ。
いっぱいの。
笑顔を。
ありがとう。
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