終わりのクロニクル 2〈上〉

終わりのクロニクル2〈上〉―AHEADシリーズ読了。

(2005-07-22追記)今読み返してみると、様々な伏線に気付かされます。アブラムさん、こんなところで出てたんだなぁ。記憶の彼方でした。各Gは数字が大きくなるほど上位≒優れたGであるというのは、1st-Gが文字自体が力を持つ世界というのに対し、2nd-Gが名前が力を持つ世界というように制約が増える分、それぞれの力はより専門化・強力化しているという印象を受けます。

2nd-Gとの交渉は、積極的な要求を行わない2nd-Gに対し、全竜交渉部隊が彼らの過去を追うことで、表立ってこなかった望みを探るという裏方重視の交渉に見えます。上巻では、月読部長と佐山の事前交渉により、彼らの現状維持を望むという仮初めの要求を打破します。佐山にしろ、2nd-Gの代表となる軍神・鹿島にしろ、そして、全竜交渉部隊の新庄、出雲、風見らも、六十年前の事実を知らず、向き合えず全竜交渉に望まざるを得ませんでした。今を生きる彼らが、過去を知ることでどのようにLow-Gで生きるべきなのか、その答えを見付ける交渉が、この2nd-Gとの全竜交渉なのかもしれません。