半分の月がのぼる空〈2〉

半分の月がのぼる空〈2〉waiting for the half‐moon読了。

良いところで続いてます。そして、切なすぎ。

手術へと続く覚悟は持っていても、目前に迫る死には為す術もなく怯えることしかできないわけで。些細な喧嘩がここまで尾を引いてしまうのは、里香の性格に因るところがほとんどでも、主治医の夏目が引っかき回すからと思わずには……(^^; 彼の背景にも医者としての患者を──それも最愛の誰かを── 救えなかったという無力感に打ちのめされた過去、現実の残酷さがあるわけですが、子どもたちに当たるのはちょっとどうかなと。夏目の脳内CVは山寺宏一でしたが(笑)

にしても、こんな淡々と続けられると、読む方もそれなりに覚悟が要りますね。すらすらと読み進められるし、裕一と里香のやりとりは微笑ましく、また楽しくもあるのですが、刻限が迫りつつあるという状況下で、2人の関係がどう移ろっていくのか、戦々恐々と読み進めていくのではないかと。