想刻のペンデュラム

2005年7月20日

想刻のペンデュラム読了。

痴話ゲンカが発展して世界の存亡を左右するお話(嘘)
お兄ちゃんラヴな妹が序盤で死亡……と思いきや、な展開はやられたなぁ、な感じです。黒い妹も良いですね。私をリリスと呼ぶな。

大仰な設定が表立っていますけど、これって結局は兄妹の恋愛を描きたかったのか的な印象を受けてしまいますね。対立する部族の因縁やら、主人公の身体に秘められた力とか、その他もろもろがあってもなくても、妹・かれんを巡る争いというのは何らかの形で顕在化したのでしょうし。まぁ、それに絡んでくる巫女さんやら、自称猟犬の妹の親友やらこじれにこじれて大変なことになってしまうのですが。
ただ、文章はあまり上手くないなぁという感じ。作中で説明すべき設定が、説明文に近くなってるように見受けられる部分が多かったのが要精進というところでしょうか。あと、用語が各方面からのごった煮な感がするのもどうなのかなぁと。彼らの先祖の部族と、キリスト教の成立のタイムラインを見ると矛盾してるんじゃないかなぁとか、ツッコミも入れられますが……。まぁ、彼らの先祖がそれら宗教の祖であるという逃げ道は残されてるような。とにもかくにも、この手の用語が入り乱れてるテキストは、ともすれば非常に幼稚に見えるだけに使いどころは重要かなと思いました。

物語的には一応の完結を見てはいるものの、伏線も残されてるので次があるのかもしれませんね。作者の人となりが、あとがきを読む限り結構共感できたりするので、個人的には応援したいかなと。よりレベルアップした作品を期待ということで。