虚栄に満ちた城にたどり着いたネリムを襲う欲望との戦い。聖人君子なわけもなく、自らの持つ醜さとの折り合いの付け方を模索しながら少しだけ成長したと思ったら、なんだか重大な事実が告げられて引き、というなんとも焦れったい終わり方。
もっとも、印象に残ったのは序盤のフロウとの道中。彼の言動の危うさとか、過剰なまでの憎悪の感情など、本巻のテーマであるっぽい”欲望”をここまで体現するとは恐れ入ります。彼がどの時点で壊れたのかとかを考えるとやるせなくもありますが、終わり方まで悪意に満ちてて、ちょい役ながらもやたらと印象に残った感じが。
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