読了。
前巻に引き続き、「門の王」と「境界守護士」の絆の在り方を描くシリーズ第3作。本編のストーリーがあまり進んでいませんが、道を外れてしまった王と守護士の成れの果てと、未熟ながらも悩み前進を諦めない主人公たちの対比がしっかりと展開されています。
起承転結の多くが、ワンパターンと化してるような気もしますが、なんだかんだいっても、信頼に信頼で応える主人公たちの関係というのは気持ちの良いものですね。感情表現が苦手で、言いたいことを素直に言えないユイナと、愚鈍ここに極まれりな影の薄い主人公の不器用さは微笑ましいですな。他の王と守護士も、それぞれの信念に基づいて、パートナーを大切にしている様を見ると、前巻や本巻で描かれた、道を外れてしまった王こそ異端であるかのようにも見えます。そこに確固たる信念とか固執とかが、もっと強烈にあれば印象は変わるのでしょうけれど、どうにも敵方に良いように利用されてる哀れな存在として描かれてるような。
次巻で最終巻ということですが、どのように片を付けるんでしょうかね。まだまだ謎は残ってるようですが?
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