ゼロの使い魔〈9〉双月の舞踏会

2013年4月18日

ゼロの使い魔〈9〉双月の舞踏会読了。

ラブコメは素晴らしいー。やはりこの作品はルイズと才人を中心にしたドタバタでこそ盛り上がる。戦争の重苦しさはアクセント程度にして、こういう展開をもっと見ていきたいなぁ。次巻以降はそんなふうには言っていられないような伏線がばんばん出てきてるけれど。

才人がシュヴァリエに叙されたり、騎士隊の副隊長に就いたりと、自分の持つ力を自覚し、何ができるかを考えられるだけの余裕と義務感が生じてきて、これまでの頼りなさがずいぶんと薄れてるけれど、ルイズはそれにやきもきしたりして、また素直になれない様が可愛らしいですね。才人との関係と、彼を巡るライバルたちとの目に見えぬ攻防で悶々としたり劣等感を抱いたり、見ていて飽きないルイズです。

姫さまの才人への感情とかは、逃避としか考えられないし、甘えの部分も多分にあるんだろうなと、ルイズの嫉妬と叱咤が良く働くか悪く働くか。このままじゃ、また遠からず判断を誤り暗君と化しそうな道化具合が哀れだなぁと。

で、コルベール先生の復活、というか生存についてはそれまでの才人の哀しみとかの価値が一気に暴落するぐらいの安直さでちょっとどうかと。いや、流れとしては不覚にもじんとしたのは事実だけど、結構問答無用で登場人物を退場してきたのに、ここで実は生きてました、なのはご都合主義が過ぎないかなぁ。

ま、ラブコメ部分がにやにやするくらいやばく楽しかったので、その辺は些事と切って捨てて気楽に楽しむのが吉なのかもしれませんね。