彼女は帰星子女〈4〉

彼女は帰星子女〈4〉読了。

本巻で完結。3巻からやたら駆け足になったのは、情報局の草葉局次長の陰謀(?)絡みの展開を突っ込んだせいではないかと。ぶっちゃけ、望と絹の物語を中心に据えているのだから、彼らの思惑とかもしっかり描こうと思ったらもうちょっと長丁場になるのではないかなぁと。

序盤が絹を失った望の心情描写に終始しているせいか、やたらと重苦しくて切ないですね。望にとっては初めてであろう『家族』の喪失のショックの大きさが伺えます。周囲の人間の気遣いとかとは関係なしに、自分で選択し、自分で行動することができるようになったという部分での成長も丁寧に描かれていたように思います。穂高の気持ちの整理とかもこのシーンで絡めてくるかというばかりの絶妙さ。打算で動きつつも、最後の最後で、自分の気持ちを通すことよりも想い人の気持ちを優先できるようになったという点では、彼女もまた成長したのでしょう。

終盤が駆け足になりすぎて、どうにもエピローグの余韻が不足しているように感じます。もうちょっと取り戻した日常やら、社会の変化やらにも踏み込んだフォローが欲しかったかな。ここら辺は、単純にページの都合かもしれないけど、できればもう1冊、と思わずにはいられませんでした。

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