夢見師

PS2からの移植作 世間の評判はともかく、私は好きだ

昨年にPS2で発売された同名タイトルのPC版。
移植にあたっては18禁要素が追加されてますが、それがPS2版をプレーした人にはかなり不評のようで……(^^;
そういった意味ではPS2版をプレーしてない人の方が、ショックを受けずにプレーできるのかも。逆に、"そういう"シーンが追加されたことで一部のユーザにはチェックされてるようです(笑)

シナリオは夏子・奈緒・咲夜の3人。分岐型ではなく、時系列順にストーリーは進んでいって、過去の出来事が「そうあった」こととして主人公・広宇に影響を与えてきます。そういった意味では一本道のストーリーですね。そしてプレーヤは彼らの物語を順に追体験していくので、広宇の思いとは別の感慨に至ったり。

実際ストーリーは心の傷の癒しだったり、罪の赦しだったり、果ては近親(以下略)だったりするので、純愛ものとか萌えとかを単純に想像していると思い切り斜め上の展開で打ちのめされます。メーカが公開している体験版をプレーすればその辺の片鱗は感じられますし、そこで受け入れられなかったらその先の展開も耐えられたものじゃないでしょうね。逆に、きつい展開に耐性があったりすればなかなか読み応えのある作品ではないかと。

最終的なエンディングは、まぁ、ハッピーエンドといえるとは思いますが、そこまでの過程がなかなかヘビィで、特にバッドエンド系はどれも痛々しかったり、凄惨だったりで大変なことになってるので、やっぱり人を選ぶんだろうなあという感じ。

でも、ここまで短時間で、集中して一気にクリアした作品は、私にしては久々なので、やはりどこか琴線に触れる部分があったんでしょうね。
ループものとしては序盤でネタが割れてしまったり、最終的に謎が明かされ切れなかったりで消化不良な部分もありますが、読ませる作品としてはなかなか良い出来だったと思います。

あと、公式ページのキャラ紹介は読んではダメ。激しいネタバレの嵐。PS2版プレーしたことを前提に作ってるんだとしたらとんだトラップだぜー。

hReview by ゆーいち , 2007/05/21