少年漫画的バトルはエスカレート こっちはこの路線かなあ
いつも世話になっている親分さんからとあるものの護衛を依頼されたひかるとガー助。そのとあるものは、これまたどえらい代物で、そしてそれを狙っているのはあの怪盗百色。腹が減っては戦はできぬと、並々ならぬ食欲をみなぎらせて豪華客船に乗り込んだはいいけれど、なんだか様子がおかしそう?
本編『吉永さん家のガーゴイル』とのクロスオーバー具合が加速してきてる感じ。あちらのシリーズから怪盗百色一家(笑)やら、もう忘れていた微妙にマイナーな彼が重要な役回りで出てきたりとなかなか心憎い展開。
ただ、展開的にはバトル要素が前面に出てきていて、今回に至ってはそれが顕著な感じ。そういうものだと割り切って読めばいいんだけど、さすがに本流シリーズの印象が強いせいか、違和感がぬぐい去れませんね。
ひかるの起死回生の大発明も、どうにも物語の展開の都合上──な印象が否めないし。や、でも彼女の身内を大事にしたいとか、居心地のいい家族という空間への並々ならぬ愛着とか、根底にある暖かい部分は変わらずに感じられるのですけどね。
敵方組織のミズチはボスの一角がかなり暴走してるせいか、いつ崩壊してもおかしくないような雰囲気。そんな中、妄執に突き動かされて、ただひたすらに打倒ガーゴイルを目指す彼が今後、さらに悪辣な手を講じてくるのかが心配ですね。
ああ、こういう明確な「悪」という存在がこの作品世界にあるということに、私はどうしようもない違和感を感じているんだろうなあ。
hReview by ゆーいち , 2007/08/31

- ガーゴイルおるたなてぃぶ3 (ファミ通文庫 た 1-3-3)
- 田口 仙年堂 日向 悠ニ
- エンターブレイン 2007-07-30
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