満月の下 誰かを待ち続ける彼女に 恋をした
「トキ」と人違いで声をかけられた新谷は、その彼女が「月待ち女」イズミであることを知った。いろいろな曰くを友人知人から吹き込まれつつも、彼女への興味は薄れることはなく、けれど積極的に声をかけていく勇気もなく見つめるだけの日々が続いて。
ちょっと不思議な男女の恋愛物語かと思ったら、最後に収録されていた、物語の始まりを語った「月下少年」がいきなりといえばいきなりなSF展開でちょっと戸惑ったり。こういう内容だったら語られなくても良かったのかなあとか思いますが、前後に収録されているエピソードを含めると綺麗に伏線も回収されているのかなあ。
本筋は、やはり表題作の「つきこい 続・月下少年」なんだろうけど。ここだけ取り出せばなんとも綺麗に収まってるのになあとか思いつつも、こういう雰囲気の作品は嫌いじゃないので、読後感はなかなか良かったんですよね。
hReview by ゆーいち , 2007/12/14
- つきこい (電撃文庫 や 5-4)
- 山科 千晶
- メディアワークス 2007-11
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