アクの強い部員たちばかり ミステリー研究部の目的は不思議の撲滅?
久瀬守が所属するミステリー研究会はその名の通りミステリーを研究し、それを解き明かし、否定する(?)会である。部長・玉露園の口八丁で入部させられた守は、ことあるごとに彼の舌禍に晒されたり晒されなかったり。今日も今日とて、「四次元黒板」と呼ばれる、10年後の世界と交信できるなんて不思議の調査を持ち込まれて、部員総出で調査に乗り出して……。
異様に怪奇現象に否定的な部長・玉露園、自称「幽霊」な華さん、ハーフのシスター・リア先輩、妹にしたい度No.1なクラスメイトで折り紙好きの巫女さん・小春ちゃん、とそうそうたる面々がドタバタと掛け合いの応酬を繰り出してきます。オカルトを否定し、科学的に解き明かす的な、それこそミステリの謎解きみたいな展開かと思っていたら、後半は思いっきりオカルトに突入してしまいましたが。
守にもなにやら訳ありで、人には言いづらい秘密があって、その片鱗が語られ、事件の解決に一役買ったりしてますけど、問題はもっと根深いところにあるのかな。ラストの小春ちゃんとの帰り道の会話とか奥手具合もなかなかいい感じ。ふたりの関係の進展があるのか、はたまた? ナンバリングされてるのだから続刊もそのうち出るんだろうなあ。
hReview by ゆーいち , 2007/12/14
- りっぱな部員になる方法。 1 (1) (集英社スーパーダッシュ文庫 こ 1-1)
- 午前三時五分
- 集英社 2007-10
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