白塚真一くん、あなたの、血をね、吸ってもいいかな?
夜の学校で少女に出会った。自分の名を呼び、血を吸いたいという、この世の物とは思えない美しさと可愛らしさを持った少女。妖怪博士な先輩・経島の言を思い出し、彼女の正体をイタチの物の怪と看過した真一は、辛くも難を逃れる。彼女をモデルに絵を描きたいと、約束を交わし分かれた翌日、彼女は再び現れ、真一に告げる。「約束、果たしに来たよ」
イタチさん、かわいいよ、イタチさん。
ちょっと、言葉がつたなくて、恥ずかしがりで、けれど一生懸命なイタチの物の怪、イタチさんと、彼女をいつかモデルに絵を描くことを人生の目標に定めてしまった真一の出会いから始まる物語。
なんだかどこかで聞いたような妖怪があれよあれよと出てくるけれど、なんとなくほのぼのテイストで解決して、イタチさんのかわいさをとことん堪能してやれと言わんばかりの短編連作でした。
サブキャラクターたちも魅力的で、彼らの会話が楽しい楽しい。うんちくに偏ってる感じもしたけれど、その辺の味付けはともかく、こういうほのぼの系は気持ちよくて好きですね。きれいに終わってるんで続くかどうかは分からないけれど、もうちょっと先の話も見てみたいなあ。
hReview by ゆーいち , 2008/02/15
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