戯言シリーズとのクロスが楽しい あのひとも え、あのひとまで登場!?
零崎三天王最後の一人、零崎曲識の物語。4つの短編が時系列シャッフルされているけれど、その収束点はやはりあの場所であり、零崎一族が滅亡したという事実に変わりはないけれど、その中で生きてきた彼らの掘り下げが楽しい物語。
主人公として描かれる曲識は、彼自身が零崎としても例外的な性格をしているせいか、自らが物語を引っ張るよりは、彼らと絡むひとたちを演出したり、助力したりと脇役としての立場が大きいように思いました。双識だったり、軋識だったり、人識だったりと、彼らとの会話から感じられる彼の為人みたいなのは、良識人なんだけどなあ、でもやっぱり零崎なお話でした。
戯言シリーズのキャラも結構な頻度で登場してくるのは、やはり、あちらのシリーズとの関連が密な作品なだけに嬉しいですね。過去の話とはいえ、そこに息づいていた彼らの足跡をこういった形で見ることがで来るのは楽しいですし。
ということで、次巻が最後の人識編。また楽しみですね。っていうか、過去の作品読み返した方が良いかもなあ。
hReview by ゆーいち , 2008/03/12

- 零崎曲識の人間人間 (講談社ノベルス ニJ- 21)
- 西尾 維新
- 講談社 2008-03
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