乾隆帝との遭遇 そして明かされる陳家洛と乾隆帝の因縁
紅花会幹部の文泰来救出のため、杭州へ向かう陳家洛ら一行。道中、訪れた西湖で、陳家洛は怨敵・乾隆帝と遭遇する。互いに互いを初見と思えないふたり。その邂逅は、ひた隠しにされてきた彼らの出生の秘密が、導いた必然だったのか。
[tegaki]ツンデレだ、ツンデレがいる![/tegaki]
前巻のラストの乱戦で、散り散りになってしまった紅花会一行が再結集して、文の救出に再度立ち上がるお話です。でも、なんだか気が付いたら徐天宏と周綺が冒頭から良い感じになって、いきなり祝言ですよ。ってか、周綺の徐天宏に対する態度とか、何このツンさ加減。どこかで見たような台詞が飛び出してますが、ちょっとまて、これは五十年前の作品だ。金庸すげえよ。
まぁ、それはそれとして、ついに登場した乾隆帝。どんだけ悪の権化かと思いきや、意外と人間らしい格好悪さも持ち合わせてますね。というか、主人公の陳家洛と同じように、どこかへたれたような空気を感じます。いいのか、皇帝。
作中で乾隆帝と陳家洛の秘密と因縁が明かされ、そして待望の文泰洛奪還を果たし、そして帝に一泡吹かせたりと、破竹の勢いの紅花会の英雄たち。でも、なんだかまた、不穏な勢力が動き出してるようで、まだまだ波乱はありそうですね。
hReview by ゆーいち , 2008/05/13
- 書剣恩仇録〈2〉乾隆帝の秘密 (徳間文庫)
- 金 庸 岡崎 由美
- 徳間書店 2001-04
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