書剣恩仇録〈3〉砂漠の花香妃

stars 迫る清軍! ウイグル族の危機を救うべく走る陳家洛の前に絶世の美少女現る

文泰来を救い、乾隆帝を捕らえた紅花会の群雄たち。陳家洛は乾隆帝の秘密を暴き、皇帝に漢民族としての義を説く。しかし、皇帝の言葉とは裏腹に、清の軍勢はウイグル族を攻め立て、ムジョルン、ホチントンらは窮地に立たされていた。彼らを救うべく、陳家洛は新疆へ赴く。

真・ヒロイン登場!?

って、姉妹揃って主人公に懸想って、これまた美味しい展開ですね。そして、陳家洛のへたれぶりが加速していきます。主人公なのに、見せ場らしい見せ場があんまりないなあ。というか、気持ち揺れすぎです。ホチントンがかわいそう。

さて、舞台は新疆へ移り、ウイグル族と彼らを問答無用で攻め落とそうとする清軍との戦いの場へ紅花会の面々が参戦してきます。怨敵の張召重は相変わらずの卑劣さだし、この決着はいつ着くのやら。そして、徐天宏と周綺は祝言上げるわ、余魚同は自らの罪と罰に世を儚んで出家するわ、やたらと早い展開ですが、作中では結構時間が進んでるんですよね。

ホチントンの名戦略で清軍を撃退したはいいけれど、陳家洛を巡って実の妹・カスリーとの微妙な関係はどうなることやら。というか、陳家洛がはっきりしないから、終盤の展開がこじれにこじれてると思うんだけれど、こんなへたれ主人公、昔っからいたんだなあ(笑)

hReview by ゆーいち , 2008/05/20

書剣恩仇録〈3〉砂漠の花香妃

書剣恩仇録〈3〉砂漠の花香妃 (徳間文庫)
岡崎 由美
徳間書店 2001-05