みなさんの手を取り、笑顔を交わしあえる。その日は、決して遠い日のことではありません。
ウェスタディア王国の危機を救ったアルファーニとバドエルは「ウェスタディアの双星」とまで称されるようになった。しかし、そんなふたりに課せられた次なる使命は、国家の存亡をかけた電撃戦。わずか二〇日の時間で、ラミアム大公国を攻略せよというものだった。
なんか、これでひとまず完結したっぽいですが。
先王の逝去を発端に起きたウェスタディア・ラミアム間の抗争の波紋は、銀河を二分する超大国同士の思惑も孕んで一気に緊張感が高まっていって。ラミアム大公国をいったんは退けたかと思ったら、その背後のロアキアの進行を招いてしまい、その危機を乗り越えるには、もう一つの大国・ルフェールの傘下に入るしかない。しかし、そのためには二〇日で一国を落とすという無理難題が控えていて、と、もうどうすりゃ良いんだ的な大ピンチ、のはずなんですけどねえ?
ウェスタディア軍の策が面白いくらいに填っているというか、どうしようもなくなると、さらにどうしようもない運命の流れでその危機を乗り越えてたりするので、致命的な危機からの逆転という感じがしないのですね。ああ、これが運命?
新キャラ出てきたりするけど、華を添えるような意味合いにしか思えないのはどうなのかなあ。というか、双星側に有能な人間多すぎでしょう。と、そんなややご都合主義的な印象のまま大きな危機を乗り越えてしまいましたね?
まだまだ先は艱難辛苦が待ち構えていそうだけれど、何とかなるんじゃない、みたいな予感を抱かせてくれるラストでしたが。双星以外の活躍がやや少なかったのは消化不良感が残って残念でしたね。
hReview by ゆーいち , 2008/07/26
- ウェスタディアの双星 2 (2) (電撃文庫 お 10-6)
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