SH@PPLE〈2〉

2009年11月5日

stars なんで。なんで蜜ばっかりこんなぐるぐるどきどきしなきゃいけないんですか!

「旅行へ行きませんか?」そう言って兎羽山の温泉付きホテルへ誘ってきたのは、雪国が想いを寄せる一駿河蜜さん。胡蝶の宮発案の3人きりの温泉旅行に、雪国はどきどきわくわく。そんな雪国の様子を不審に思った舞姫は、SEC の面々に引きずられるように、弟を追いかけることに。男であることを明かせない雪国の、危険と期待が入り交じった小旅行、彼の恋路はいったいどーなる?

嬉し恥ずかし温泉旅行。混浴もあるよ?

前巻の引き通り、今回は蜜と胡蝶の君こと典子さんと連れだっての温泉旅行。雪国は正体を明かせていないだけに、いつばれるかと気が気ではないながらも、やはり蜜とのお出かけに心躍らせる様が初々しいなあと。そして、蜜のほうも、気になる先輩となってしまった舞姫(だけど中身は雪国)の一挙手一投足に振り回されてみたりと。そんなふたりのぎこちないやりとりや、ちょっとしたすれ違いで傷ついたりする幼い心の描かれ方がなんともお見事。

別軸に胡蝶の君の婿捜し的な要素も入ってきてますが、これまた雪国(だけど中身は舞姫)に狙いを定めつつも、実は口説いているのは舞姫というのが面白おかしいんですが、当の本人たちはいたって真面目なんですよねえ。

蜜は自分の気持ちがどういった名前を与えるべきものなのか、今回のお話でようやく気付いたような感じ。可愛いけど、気分屋でけれど、雪国はそんな彼女の気持ちを華麗にスルーしてるからこじれるってのに、誰も指摘しないからどんどん深みにはまっていっているような。

で、雪国、舞姫、蜜、典子とそれぞれ気持ちの向かう先がこんがらがってきていますが、さらには新キャラのエリスとかも今回だけのスポット参戦でなく、引っ越してくるとか物騒なこと呟いてますし、さらには SEC の面々は舞姫をどうしたいのか? 何気に、ああいう野郎共のグループに、ひとり放り込まれているというのは危険なシチュエーションな気がしますが、それは雪国の方も一緒か。むしろそっちの方がよほど危険。

なんだか雪国と蜜の過去の出会いがほのめかされたりして、次巻はいろいろと燃え上がるらしいですよ? ラブコメ的に面白くなってきましたし、これはまた次回が楽しみですね。

hReview by ゆーいち , 2008/07/30